バンカメが決算受け上昇 トレーディング収益が予想外に好調＝米国株個別

　バンカメ＜BAC＞が上昇。取引開始前に４－６月期決算（第２四半期）を発表し、１株利益および経常収益とも予想を上回った。トレーディング収益が予想外に好調で、債券・為替・商品（ＦＩＣＣ）、株式とも予想を上回った。一方、純受取利息（ＮＩＩ）は若干だが予想を下回っている。預金残高は予想を上回った。

　モイニハンＣＥＯは声明で「すべての事業が好調に推移し、特にセールス・トレーディングと投資銀行事業で市場シェアが向上した」と述べた。

　今回の大手銀の決算は地銀破綻に端を発した金融システムの動揺をどのように乗り切ったかを改めて示したが、顧客は貯蓄に対してより高利回りを求めるため、預金の金利設定や顧客資金の移動が銀行のＮＩＩに打撃を与える可能性があった。しかし、大手銀は新規顧客を獲得し、収益を押し上げる融資を行ってカバーしている。

（４－６月・第２四半期）
・1株利益（調整後）：0.88ドル（予想：0.84ドル）
・経常収益（調整後）：253.32億ドル（予想：250.7億ドル）
　　トレーディング：43.9億ドル（予想：39.8億ドル）
　　　FICC：27.6億ドル（予想：24.4億ドル）
　　　株式：16.2億ドル（予想：15.4億ドル）
　　投資銀行：12.6億ドル（予想：11.2億ドル）
　　ウェルス・マネジメント：52.4億ドル（予想：53.2億ドル）
　　純受取利息（NII）：141.6億ドル（予想：142.0億ドル）
・貸倒引当金：11.2億ドル（予想：12.1億ドル）
・融資残高：1.05兆ドル（予想：1.05兆ドル）
・預金残高：1.88兆ドル（予想：1.85兆ドル）

（NY時間09:41）
バンカメ＜BAC＞　30.13（+0.73　+2.47%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美