ロシアのウクライナ侵攻でダウ平均が一時800ドル超急落 IT・ハイテク株には押し目買いも=米国株前半
NY株式24日(NY時間12:41)
ダウ平均 32506.37(-625.39 -1.89%)
ナスダック 13044.63(+7.14 +0.05%)
CME日経平均先物 25685(大証終比:-245 -0.95%)
きょうのNY株式市場は売りが強まり、ダウ平均は一時800ドル超急落した。ロシアがウクライナ侵攻を開始しし、市場に衝撃を与えている。原油相場が一時100ドル台に急騰したことでエネルギー株は上昇しているものの、その他の幅広い銘柄に売りが広がっている。
ただ、IT・ハイテク株には押し目買いが活発に入り、ナスダックは一時上昇に転じた。今回のロシアによるウクライナ侵攻で、FRBをはじめとした各国中銀への利上げ期待が後退している。CMEがFF金利先物の取引から算出しているFEDウォッチでは、3月FOMCでの0.5%の大幅利上げの確率が低下しており、現在は15%程度となっている。前日は33%程度だった。高インフレの長期化リスクから利上げは実施するものの、ウクライナ情勢の悪化もあり、FRBは急速な動きは控えるとの見方が強まっている模様。金利動向に敏感になっているIT・ハイテク株への押し目買いに繋がっているのかもしれない。
市場からは、ロシアへの強い制裁で商品価格に上昇圧力がかかると予想されるが、この危機がどの程度の時間をかけて展開されるかで、インフレ、金融情勢、成長にどの程度の影響が出るかが決まるとの声も聞かれた。短期的には、安全資産への逃避が、国債利回り、利上げ期待、そして、リスク資産の大幅な低下を誘発するという。
個別にモデルナ<MRNA>が逆行高。取引開始前に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。大半を占めるワクチンの売上高は69.4億ドルと予想を上回った。30億ドルの自社株買いプログラムも発表。また、2022年のワクチン販売について、190億ドル相当の契約を締結したと発表。1月に発表した185億ドルから若干増加した。
オンライン旅行のブッキング<BKNG>が大幅安。前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、回復力を維持していることを示した。ただ、ホリデーシーズン中のプラットフォームでの宿泊予約が予想を下回ったことが嫌気されている模様。
モデルナ<MRNA> 148.23(+12.50 +9.21%)
ブッキング<BKNG> 2200.95(-268.88 -10.89%)
アップル<AAPL> 158.10(-1.97 -1.23%)
マイクロソフト<MSFT> 284.33(+4.06 +1.45%)
アマゾン<AMZN> 2926.92(+30.38 +1.05%)
アルファベットC<GOOG> 2572.93(+21.23 +0.83%)
テスラ<TSLA> 760.40(-3.64 -0.48%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 199.80(+1.35 +0.68%)
AMD<AMD> 110.42(+0.66 +0.60%)
エヌビディア<NVDA> 224.65(+0.78 +0.35%)
ツイッター<TWTR> 33.80(+1.04 +3.17%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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