アドビが決算受け下落 予想下回るガイダンスを嫌気＝米国株個別

　アドビ＜ADBE＞が下落。取引開始前に９－１１月期決算（第４四半期）を発表しており、１株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、市場は第１四半期と２０２２年度通期のガイダンスが予想下回ったことを嫌気している。同社はこれまでプロ向けのウェブデザインソフトウエア市場を独占してきたが、グラフィックスや動画作成を容易にするツールの提供で一般ユーザーの取り込みを狙う中で競争激化に直面している模様。

　アナリストからは、２四半期連続で軟調に推移しており、投資家は同社が新たな逆風に直面していることにますます警戒する可能性を指摘した。一方、今回の予想を下回るガイダンスをやり過ごすべきとの意見も聞かれる。例年アドビは当初の予想を上方修正しているとコメントしている。

（９－１１月・第４四半期）
・1株利益（調整後）：3.20ドル（予想：3.19ドル）
・売上高：41.4億ドル（予想：40.9億ドル）
　　デジタルメディア：30.1億ドル（予想：30億ドル）
　　クリエーティブ：24.8億ドル（予想：24.8億ドル）
　　ドキュメントクラウド：5.32億ドル（予想：5.24億ドル）
・定額制サービス収入：38.1億ドル（予想：37.9億ドル）
・デジタルメディア部門の年間経常収入（ＡＲＲ）：122.4億ドル（予想：122.3億ドル）
・研究開発費：6.57億ドル（予想：6.62億ドル）
・営業利益（調整後）18.6億ドル（予想：18.6億ドル）

（１２－２月・第１四半期見通し）
・1株利益（調整後）：3.35ドル（予想：3.40ドル）
・売上高：42.3億ドル（予想：43.6億ドル）

（２２年度通期見通し）
・1株利益（調整後）：13.70ドル（予想：14.20ドル）
・売上高：179億ドル（予想：182.1億ドル）

（NY時間12:15）
アドビ＜ADBE＞　567.53（-62.80　-9.96%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美