ダウ平均は反落 早期利上げ期待の高まりへの警戒感も指摘される=米国株前半
NY株式17日(NY時間12:26)
ダウ平均 35949.74(-192.48 -0.53%)
ナスダック 15934.87(-38.99 -0.24%)
CME日経平均先物 29605(大証終比:-85 -0.29%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。先週の米消費者物価指数(CPI)から前日の米小売売上高まで、米経済指標はFRBの早期利上げ期待を高めている。きょうはその動きへの警戒感が出ているとの指摘も出ているようだ。
市場の一部ではFRBは資産購入ペース縮小を早期に終了し、来年の第2四半期にも利上げを開始するとのシナリオを描き始めている。FF金利先物市場が織り込む2022年3月の利上げ確率は先月の11.8%から20.9%に上昇。
これまでのところ、インフレ上昇は経済成長を抑制していないことが示されているが、更に上昇するようであれば、景気回復を弱める可能性がある。今週は小売企業の決算が発表されており、好調な内容が相次いでいる。しかし、高インフレの長期化、それと伴に早期利上げ期待が更に高まるようであれば、株式市場を支えた第3四半期の好決算は陰に隠れてしまい兼ねないとの声も聞かれる。
きょうはビザ<V>の下げがダウ平均を圧迫。アマゾン<AMZN>が来年から、英国でのビザカードの受け入れを停止すると発表したことが嫌気されている。アマゾンはユーザーがビザカードを利用した際の手数料の高さに不服を申し立てており、今回はそれに伴う措置。
ディスカウントストアのターゲット<TGT>が下落。取引開始前に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、好調な数字ではあったものの、粗利益率が予想を下回ったことが嫌気されている。
スタートアップの電気自動車(EV)に利益確定売り。先週上場したリビアン<RIVN>が人気化し、ルシード<LCID>などのライバルも動意づいたが、きょうは利益確定売りが強まっている。
ナスダックは一旦プラスに転じていたものの、再びマイナス圏に下落している。
リビアン<RIVN> 145.34(-26.67 -15.51%)
ルシード<LCID> 51.67(-3.85 -6.93%)
ビザ<V> 203.57(-11.61 -5.40%)
ターゲット<TGT> 252.93(-13.46 -5.05%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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