ウォルマートは好決算も株価は冴えない反応 利益率が鈍化=ダウ採用銘柄
ウォルマート<WMT>が取引開始前に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。既存店売上高もウォルマート単体、サムズクラブとも好調で予想を上回った。サプライチェーン問題やインフレの影響を同社が克服していることが示されている。
また、通期見通しについては、1株利益を再度上方修正したものの、ほぼ予想範囲内ではあった。ウォルマート単体の既存店売上高も予想範囲内。ただ、インフレ上昇で消費者の不安が高まっているにもかかわらず、需要なホリデー・シーズンに強気な見通しを示している。
同社は経済再開から特に恩恵を受けているようだ。同社のマクミロンCEOは声明で、「米国では食料品の市場シェアを獲得し、世界中の店舗やクラブに戻ってくる顧客やメンバーが増えている」と述べていた。
しかし、株価は冴えない反応。アナリストからは利益率の鈍化が指摘されている。同社のEBITマージンが、昨年の第4四半期以来初めて鈍化した。同アナリストは次第に利益率が小売業全体のテーマになる可能性があると指摘している。
(8-10月・第3四半期)
・米既存店売上高:9.9%(予想:7.0%)
ウォルマート:9.2%(予想:7.0%)
サムズクラブ:13.9%(予想:7.7%)
・1株利益(調整後):1.45ドル(予想:1.40ドル)
・売上高:1405.3億ドル(予想:1356.9億ドル)
・粗利益率:25.2%(予想:24.9%)
・米eコマース:+8%(予想:+1.9%)
・サムズクラブeコマース:+32%
(通期見通し)
・ウォルマート既存店売上高:6%(予想:5.9%)
・1株利益(調整後):約6.40ドル(従来:6.20~6.35ドル)(予想:6.39ドル)
(NY時間09:48)
ウォルマート<WMT> 144.82(-2.09 -1.42%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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