【来週の注目材料】インフレ期待への注目が集まる中、直近の物価動向は~米消費者物価指数
【来週の注目材料】インフレ期待への注目が集まる中、直近の物価動向は~米消費者物価指数
10日に米消費者物価指数(CPI・2月)が発表されます。
米長期金利上昇の背景には、米国のインフレ期待の高まりがあります。直近の物価というわけではなく、今後の物価上昇への警戒感が要因ですが、目先の物価自体に上昇傾向が顕著にみられると、今後のインフレ期待もより強まると見込まれます。
米国のインフレターゲット(前年比2%)の対象はPCEデフレータであり、CPIではありませんが、水準はやや高めに出るものの、上下の推移についてはほぼ同調することもあり、市場では発表が早いCPIに注目する傾向があります。
今回の予想はCPI前年比が1.7%と前回の1.4%から一気の上昇。食品とエネルギーを除くコアが1.4%と前回の1.4%と同水準となっています。2月に米国を襲った大寒波の影響でエネルギー価格が上昇しており、全体のCPIの上昇は、あくまで一時的な上昇と見込まれていますが、エネルギー価格の上昇は原材料コストの上昇につながり、全体の物価を押し上げる要因だけに警戒感につながる可能性があります。予想を超える上昇になった場合は特に要注意が必要です。
強めの物価指標でインフレ期待が押し上げられ長期金利上昇がさらに強まるとドル買いの動きにつながるとみられます。
MINKABU PRESS 山岡和雅

執筆者 : MINKABU PRESS
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