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【来週の注目材料】追加緩和は確定的~ECB理事会

為替 

 新型コロナウイルスの感染第3波の動きが深刻なことや、これまでのECB関係者の発言などから今回の理事会では追加緩和の動きがほぼ確実視されています。

ラガルドECB総裁は11月11日の講演で12月の理事会での追加緩和を示唆。
緩和手段については、あらゆる選択肢が議論の対象となるが、PEPP(パンデミック緊急購入プログラム)とTLTRO(貸出条件付長期資金供給オペ)の有効性が確認されていると示しました。
さらに19日に行われた総裁による欧州議会の委員会での証言において
12月の理事会で強力な金融政策パッケージを打ち出すと発言したことで、追加緩和の実施がほぼ確実に。
総裁は新型コロナウイルスの感染拡大によりユーロ圏経済が深刻な影響を受けるとして
財政面でも最優先で対応するべきと、金融・財政両面での景気支援が重要であると訴えました。

 なお、政策金利については主要3金利(主要リファイナンスオペ金利、下限となる預金ファシリティー金利、上限となる限界貸出金利)いずれも現状維持が見込まれています。変更は先月に言及があったPEPPとTLTROが中心となりそうで、ほかの手段も含めてどこまでのものになるかが注目されています。

 現在1兆3500億ユーロ規模で来年6月までとして行われているPEPPについては規模の拡大と期間の延長が見込まれています。
規模については、5000億ユーロの拡大という見通しが大勢。一部では6500億ユーロや4000億ユーロなどの予想も見られますが、ECB関係者が5000億という水準に言及していることもあり、大勢は5000億でかなりまとまっています。
期間については少し意見が割れており、半年伸ばして来年末までという見方が最も多いですが、9か月延長や1年延長という見方も見られます。
期間延長に伴ってPEPPの元本償還の再投資の期間を1年延ばして2023年末までに延長となる見込みです。

 なお、一部でパンデミック前からのAPP(資産買い入れプログラム、月間200億ユーロ)についても規模を拡大するのではとの見方もあります。実施された場合、あまり予想されていないだけに瞬間のインパクトがありそうです。ただ、中期的な影響についてはやや疑問。APPの拡大は実務上の問題も大きく、新型コロナウイルスの影響を受けて支援をより必要としている国の国債を柔軟に買い入れる対応の取れるPEPPの拡充が優先される可能性が高いです。


 TLTROも現行の来年6月までから、半年の延長が見込まれています。PEPPが半年以上伸ばされた場合は、それに準じる可能性もあります
四半期に一度のTLTROのオペでは優遇金利として下限金利である預金ファシリティー金利-50BP(0.5%)の金利が適用されており、
この延長により金融機関は非常に低い金利での資金調達が可能です。
もっとも、この対応については
ECBのシュナーベル理事が「できない技術的な理由はないが、適切とみなされるかどうかが問題」と発言するなどやや慎重な意見も見られます。

  こうした追加緩和の動きに関してはある程度織り込み済みであり、ここにきて急速に進むユーロ高を打ち消すような動きは期待しにくいところです。ただ、予想を超える規模での買い入れ拡大など、緩和姿勢が強く見られた場合は、ユーロ高の調整につながります。

 また、従来節目といわれていた1.20をしっかりと超えてきていることで、ラガルド総裁がユーロ高についてどこまでけん制してくるのかも注目されるところです。理事会後の会見でユーロ高についての警戒感を強く示してくるようだと、こちらも市場の警戒感につながります。

 新型コロナウイルス向けワクチンの早期接種開始見込みが強まり、リスク選好からのユーロ高ドル安円安の流れの中で、ユーロはこれまでのレンジを切り上げる形で上値を試していますが、その流れが変わるきっかけになるかどうかが注目されています。

MINKABU PRESS 山岡和雅

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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