ドル高一気に強まる、米PMIなど好感、ドル円104円台半ば超え

見通し 

ドル高一気に強まる、米PMIなど好感、ドル円104円台半ば超え

ユーロドル、ポンドドルなどでもドル買いが広がり、ドルは全面高に

【20日の市場】103円台後半でのもみ合い続く

 ドル円は103円台後半の狭いレンジでのもみ合いに終始した。
ユーロドルがしっかりの展開を続ける中、ドル安基調が継続も、
23日の東京市場が休場になるということもあり、
ドル円での積極的な下値押しには慎重な姿勢が目立った。
ユーロドルも1.1891まで一時上値を伸ばしたものの
1.19手前の売りが頭を抑えており、その後は調整も入って上値トライは限定的なものにとどまった。
もっともNY午後の調整局面でも1.1850前後がしっかりで、下値も限定的。

【23日の市場】NY市場で一気にドル買いに

 NY市場でドル円は一気に104円60銭台まで上値を伸ばした。
英アストラゼネカによる新型コロナウイルス向けワクチンが90%の効果と
ファイザー、モデルナなどに続いて高い効果を示したことが好感されたことや
米ダウ平均の上昇などが支えとなった格好。
 ドル円は103円70銭台から一気に上値を伸ばし、その後の押し目は104円20銭台まで。

 ユーロドルがロンドン市場からNY市場にかけて、直近の上値抵抗水準であった1.1900を超えて
1.1906前後を付けるなどの動きを見せていたが、
ドル買いが一気に入る形で1.1800近辺まで値を落とすなど、ドルは全面高基調に。
 

【本日の見通し】ドル高基調継続か

 新型コロナウイルス向けワクチンの開発は各社とも好調な結果を示しており、早ければ12月からの供給開始が現実化してきたことで
リスク警戒の動きが後退してきている。
 ドル安円安になりやすい地合いであるが、米国での感染拡大の被害が深刻となっていただけに、ドル高円安の動きが勝りそうで
ドル円は基本的にしっかりの流れ。

 さらに今週は短期的にドル買いが継続しやすい地合いか。昨日の海外市場に続いて今日の市場でもドルは堅調地合いが見込まれる。大きくドル高が進んだ後だけに、ここからの積極的なドル買いに慎重姿勢が見られる可能性があるが、下がったところでは買いが出る流れか。ドル円は104円台での推移を中心に上値トライを意識する展開に。

 上値を抑えていた1.1900をいったん超えて、大きく値を落としたユーロドルは、上値一服感もあってもう一段の調整が入りやすい地合いに。1.17台への動きも意識される展開か。

 ポンドは大詰めを迎えるEUとの自由貿易協定の協議の動向がポイントに。今週中に暫定合意との期待が広がっているが、漁業権問題などでの意見の対立は依然続いているとみられ、不透明感も広がっている。

【本日の戦略】押し目買い

 ドル買いの流れが継続か。ただ上昇後だけに突っ込んだ買いは避けたい。
東京市場ではある程度実需筋の売りなども期待されるところで、下がったところでの買いに回りたい。
104円台をあっさりと割り込むようだとストップ。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《11/20 金曜日》
  ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  103.74  1.1875  123.20
高値  103.91  1.1891  123.48
安値  103.70  1.1850  123.01
終値  103.86  1.1857  123.16
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《11/20 金曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  25527.37 -106.97
DOW   29263.48 -219.75
S&P    3557.54 -24.33
Nasdaq  11854.97 -49.74
FTSE   6351.45 +17.10
DAX   13137.25 +51.09
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《11/20 金曜日の商品市場》
NY原油先物12月限(WTI)(終値)
1バレル=42.15(+0.41 +0.98%)
NY金先物2 21月限(COMEX)(終値)
1オンス=1878.20(+11.30 +0.61%)
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《11/20 金曜日に発表された主な経済指標》

【日本】
消費者物価指数(10月)08:30
結果 -0.4%
予想 -0.4% 前回 0.0%(前年比)
結果 -0.7%
予想 -0.7% 前回 -0.3%(生鮮食料品除くコア・前年比)

【英国】
GfK消費者信頼感調査(11月)09:01
結果 -33.0
予想 -34.0 前回 -31.0(GfK消費者信頼感調査)

公共部門ネット負債(10月)16:00
結果 216.0億ポンド
予想 315.0億ポンド 前回 279.0億ポンド(354.0億ポンドから修正)

小売売上高(10月)16:00
結果 1.2%
予想 -0.3% 前回 1.4%(1.5%から修正)(前月比)
結果 5.8%
予想 4.1% 前回 4.6%(4.7%から修正)(前年比)
結果 1.3%
予想 0.0% 前回 1.5%(1.6%から修正)(除自動車燃料・前月比)
結果 7.8%
予想 5.9% 前回 6.4%(除自動車燃料・前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ生産者物価指数(10月)16:00
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 0.4%(前月比)
結果 -0.7%
予想 -0.8% 前回 -1.0%(前年比)

消費者信頼感指数(速報値)(11月)21日0:00
結果 -17.6
予想 -18.0 前回 -15.5

【香港】
消費者物価指数(10月)17:30
結果 -0.2%
予想 -1.6% 前回 -2.2%(前年比)

【カナダ】
小売売上高(9月)22:30
結果 1.1%
予想 0.2% 前回 0.5%(0.4%から修正)(前月比)
結果 1.0%
予想 0.0% 前回 0.5%(コア・前月比)
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《11/20 金曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【米国】
*ムニューシン米財務長官
FRBによる4つの緊急貸付プログラムの90日間延長を求める
12月31日で期限切れとなる残りのプログラムの未使用4550億ドルを財務省に返還するよう要請。

*カリフォルニア州、21日22時から午前5時まで全域で夜間外出禁止を発令
*オハイオ州、22時から午前5時までの外出自粛呼び掛け
*ロサンゼルス、新型コロナ新規感染者が11月1日以降で147%増加
*WHO、医者にギリアド・レムデシビルを新型コロナに使用しないよう勧告

*エバンス・シカゴ連銀総裁
FEDの緊急貸し付け制度は非常に有効。
ウイルス感染拡大が経済リスク。
あらゆる方向からのより一層の支援が求められる。
FEDは金融政策を強化する計画有する。
資産購入の規模および役割について検討。
このような議論続ける必要。
現時点は評価の段階、来春にはより詳細が分かるだろう。
債券購入の期間延長、増額が政策手段に。
(CNBC)

*ムニューシン米財務長官
米財務省とFRBは緊急融資プログラムで緊密に取り組んだ。
自身はCARES法の意志に従っている。
中小企業への給与補償プログラム(PPP)に資金を利用したい。
余力は十分に残っている。
市場は心配する必要なし。
自身とメドウ首席補佐官は追加対策についてマコネル共和上院院内
総務と協議。

*ファイザー
FDAに緊急使用許可を申請。

*アザー米厚生長官
ファイザーのワクチンは数週間以内に承認される可能性。

*カプラン・ダラス連銀総裁
感染拡大で成長は小幅に留まる。
第4四半期と来年初めの成長は厳しい。
6カ月後の2021年の成長は非常に良いものになるだろう。

【英国】
*ハンコック英保健相
ウイルス感染拡大が横ばいとなり始める良い兆候みられる。
ロックダウン措置が奏功しているサイン。
クリスマス前のワクチン供与開始を望むが、まだ保証はできない。
通常のクリスマスにはならないだろう。

【ユーロ圏】
*EU交渉団
合意に「きわめて近い」。
英国はブレグジットの3つの主要課題で依然動きみせず。
交渉は継続する。

*ラガルドECB総裁 
成長持続させるには決然とした政策行動が必要。
資本市場の統合が必須。

*デギンドスECB副総裁
第4四半期成長はECBの予測に届かないだろう。
第4四半期成長はゼロ、もしくはマイナスに。

*フォンデアライエンEU委員長
英国との通商協議はより進展している。
英国との通商協議は、なすべき作業まだ多い。

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《11/23 月曜日》
  ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  103.86  1.1856  123.19
高値  104.64  1.1906  123.83
安値  103.69  1.1800  123.02
終値  104.52  1.1841  123.74
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《11/23 月曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経   休み
DOW   29591.27 +327.79
S&P    3577.59 +20.05
Nasdaq  11880.63 +25.66
FTSE   6333.84 -17.61
DAX   13126.97 -10.28
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《11/23 月曜日の商品市場》
NY原油先物1 月限(WTI)(終値)
1バレル=43.06(+0.64 +1.51%)
NY金先物2 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1844.10(-34.10 -1.82%)
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《11/23 月曜日に発表された主な経済指標》

【NZ】
小売売上高(2020年第3四半期)06:45
結果 28.0%
予想 19.0% 前回 -14.8%(-14.6%から修正)(前期比)

【シンガポール】
実質GDP(確報値)(2020年第3四半期)09:00
結果 9.2%
予想 9.5% 前回 7.9%(前期比)
結果 -5.8%
予想 -5.5% 前回 -7.0%(前年比)

消費者物価指数(10月)14:00
結果 -0.4%
予想 -0.2% 前回 0.3%(前月比)
結果 -0.2%
予想 0.0% 前回 0.0%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI(購買担当者景気指数)(速報値)(11月)17:30
結果 57.9
予想 56.0 前回 58.2

ドイツ非製造業PMI(購買担当者景気指数)(速報値)(11月)17:30
結果 46.2
予想 46.3 前回 49.5

ユーロ圏製造業PMI(購買担当者景気指数)(速報値)(11月)18:00
結果 53.6
予想 53.3 前回 54.8

ユーロ圏非製造業PMI(購買担当者景気指数)(速報値)(11月)18:00
結果 41.3
予想 42.0 前回 46.9

【英国】
製造業PMI(速報・購買担当者景気指数)(11月)18:30
結果 55.2
予想 50.5 前回 53.7

非製造業PMI(速報・購買担当者景気指数)(11月)18:30
結果 45.8
予想 42.8 前回 51.4

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《11/23 月曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【日本】
*菅首相
経済持ち直しの動きを確かなものにするため、経済対策策定。
グリーン成長とデジタル推進を両輪として経済対策を指示。
来年夏に人類がコロナに打ち勝った証として五輪開催の決意。
国際金融都市を目指すための税制など、年内に結論出したい。
温暖化対策に受け身ではなく攻めの姿勢で取り組むこと必要。
企業が大胆な投資でイノベーション起こすこと支援、脱炭素。
世界の環境関連投資資金を意欲能力ある日本企業に呼び込む。
国民が変わったと思う状況までしっかり対応、携帯料金低減。
雇用と事業継続できるような対応策が予算も含めて必要。

【米国】
*バイデン次期米大統領 
長年のアドバイザーであるアントニー・ブリンケン氏を国務長官に指名する意向。国家安保担当補佐官にはサリバン氏を指名する公算。
(ブルームバーグ、関係筋)

*米国、来月11日にもワクチン接種開始へ
 新型コロナウイルス感染症(COVID19)ワクチンの早期実用化のためにトランプ米政権が進める「ワープ・スピード作戦」の責任者、モンセフ・スラウイ氏は22日、米国でワクチン接種が約3週間以内に始まることを「期待している」と述べた。12月11日か12日に最初の人々が予防接種を受けることを期待している」と語った。現在の計画では来年5月ごろに米全体で70%前後の予防接種率を目指しており、これにより「集団免疫の獲得が可能になる」とスラウイ氏は指摘。「通常の生活に戻る前に大部分の人が免疫を得る必要がある」と述べた。
(ブルームバーグ)

*中国企業89社に軍事的関係、米のリスト草案が示す
 トランプ米大統領は近々に中国企業89社に軍事的関係があること示すリストを発表するとしている。米商務省による草案についてロイターが報じた。リストに載った中国企業は米国製品およびテクノロジーの購入が制限されるとしている。

*バーキン・リッチモンド連銀総裁
テクノロジーとヘルスケアはまだ人員を見つけられないと聞いている。
女性の労働参加は男性に遅れをとっている。
ウェイターのような低所得のサービス業労働者は仕事のためのスキルを持っていない。
年末までにワクチンの承認を期待。
ワクチンの大規模な展開は今後数カ月では困難。
インフレは指標で見つけるのが難しい。
FRBのバランスシートは短期債務を長期債務を交換しており、お金は印刷していない。
ゆっくりと着実な回復を期待。
テイクアウトに加え、屋外での食事が多くのレストランを支援。
財政刺激策なしでは家計は苦悩する。

【中国】
*中国
米国による中国企業に対する理由なき圧力に断固反対。
米国との意思疎通を強める用意。
バイデン氏の次期国務長官人事報道にはノーコメント。

【新型コロナ関連】
*アストラゼネカのコロナワクチン、平均70%の有効性=ブルームバーグ

*アストラゼネカ
英国には3月末までに400万回分が供給へ。
年内にワクチン供給を開始する計画。

【英国】
*ホールデン英中銀チーフエコノミスト
英経済はおそらくパンデミックによる損害の約3分の2を取り戻した。
ワクチンの提供は望みとなろう。
低賃金、低技能労働者へ不釣り合いに厳しい負担となった。
リスクへの心配が、経済活動停滞の連鎖につながった。

ベイリー英中銀総裁
英紙サンの報道を真剣に調査している。
リークがあったと仮定し真相を探る必要がある。
前回の英中銀金融政策委員会(MPC)で、英紙サンが「約1500億ポンドになる可能性がある」とMPCの数時間前に報じていた。

【ユーロ圏】
*バルニエEU首席交渉官
英フロスト氏との交渉はきょうもオンライン形式で継続する。

*シュナーベルECB理事
過剰流動性がマネーマーケットの金利に対する問題点になっている。
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《本日予定されている主な経済指標》

【ユーロ圏】
ドイツ実質GDP・確報値(第3四半期)16:00
予想 8.2% 前回 8.2%(前期比)
予想 -4.1% 前回 -4.1%(前年比)

ドイツIfo景況感指数(11月)18:00
予想 90.9 前回 92.7

【香港】
貿易収支(10月)17:30
予想 -125億香港ドル 前回 -127億香港ドル

【米国】
S&Pケースシラー住宅価格(9月)23:00
予想 前回 5.18%(20都市・前年比)

コンファレンスボード消費者信頼感指数(9月)25日0:00
予想 98.0 前回 100.9

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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