インドが9月から都市封鎖をさらに緩和、国内線も平時の60%まで引き上げ=東京為替
インドルピー円はコロナ禍の4月以降、おおむね1.40円~1.45円のレンジ内で推移しているが、足もとではその上限付近まで上昇している。新型コロナウイルス感染は拡大を続けているが、ロックダウン(都市封鎖)措置が1日からさらに緩和されており、経済回復への期待が高まっている。
インドは新型ウイルスの新規感染者数が米国、ブラジルに続く世界3位となっているが、死者は比較的少なく、8月31日までに報告された人数は6万4469人とブラジルの約半分。致死率は1.79%となる計算になる。モディ首相は3月末から厳しいロックダウン措置を行っているが、経済への深刻な打撃を受け、5月から規制緩和を進めている。
また、インド民間航空省は2日から、国内線の運航可能な便数を平時の60%まで引き上げた。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて運航便数を制限し、5月25日の国内線再開時に便数を平時の33%以下に制限、6月に45%に引き上げていた。
インドの株式市場では経済回復を先回って織り込んでおり、インドSENSEX指数は「コロナ・ショック」で急落した26000レベルから、8月下旬には39000を超えるまでに回復してきた。今後の経済統計などで回復の兆しが見えれば、ルピー円は前述のレンジを上抜けて、1.5円を目指す動きが見込まれる。
INRJPY 1.4463

執筆者 : MINKABU PRESS
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