ユーロ買い、欧州の支援策報道を受けて=ロンドン為替概況
ユーロ買い、欧州の支援策報道を受けて=ロンドン為替概況
27日のロンドン市場は、ユーロ買いの動きが目立っている。序盤は売りが先行した。デギンドスECB副総裁が今年の欧州経済見通しを8-12%の縮小としたことや、ラガルドECB総裁が経済見通しについて楽観シナリオは消え、中間と悲観シナリオの間になるとの見方を示したことが売りを誘った。ユーロドルは1.09台前半へと下落。しかし、一部報道で欧州委員会が7500億ユーロ規模の新型コロナ支援ファンドを提案へ、としたことで一気にユーロ買いに転じた。ユーロドル4月1日以来の1.10台前半へと買い上げられた。欧州株は買いが先行していたが、一段高となっている。ポンドや豪ドルなどにも買いが波及している。ドル円は107円台半ばから後半へと上昇。第2次補正予算案について閣議決定したことが好感された面もあったようだ。
ドル円は107円台後半での取引。107.50-55レベルでの揉み合いから上抜けている。タイミング的にはユーロドル売りが先行した局面で、ドル買いに動き、107.70近辺へと上昇。第2次補正予算案について閣議決定したことが好感された面もあったようだ。その後、欧州支援策の報道でユーロが急伸する場面では高止まり商状となっている。足元では高値を107.79レベルまで再び広げている。
ユーロドルは1.10台前半での取引。この日は激しく振幅している。デギンドスECB副総裁が今年の欧州経済見通しを8-12%の縮小としたことや、ラガルドECB総裁が経済見通しについて楽観シナリオは消え、中間と悲観シナリオの間になるとの見方を示したことを受けて、ユーロ売りが先行。ユーロドルは1.0934レベルまで下落した。しかし、一部報道で欧州委員会が7500億ユーロ規模の新型コロナ支援ファンドを提案へ、としたことで一気にユーロ買いに転じた。ユーロドルは1.10台に乗せると4月1日以来の高値1.1031レベルまで駆け上がった。ユーロ円も117円台後半での揉み合いから一気に118.81レベルまで買われた。
ポンドドルは1.23台前半での取引。序盤は売りが先行。英首相側近が外出制限措置のなかで長距離移動をしたことが世間や与党内からも批判されている。一時1.2281レベルまで下押しされた。その後は、欧州委員会の支援ファンド報道を受けてユーロが急伸したことにつれ高となった。1.2354レベルまで高値を伸ばしている。その後は上昇一服となっている。ポンド円は序盤に132.13レベルまで下落したあと、一時133円ちょうど近辺まで上昇した。いずれもユーロ相場に振幅につれた値動きとなっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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