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新型コロナウイルス警戒で一時108.50台も戻す

見通し 

新型コロナウイルス警戒で一時108.50台も戻す

米国で人から人への感染確認がリスク警戒を誘う

ポンドは上昇、金利据え置き、投票も7対2変わらず
声明は前向き、今後の緩やかな引き締めの可能性示唆

【東京市場】アジア株安が重石となりドル安円高の動きに

 ドル円は一時108円85銭を付ける動きとなった。アジア株式市場が軒並みの大幅安。今日から春節明けで市場が再開した台湾加権指数が5.75%の大幅安。春節明け後香港ハンセン指数が大幅安を続けるなど、新型コロナウイルスの感染拡大懸念が重石となる展開に、ドル円、クロス円でもリスク警戒からの円買いが広がった。
 前日のNY市場でFOMC後のパウエル議長会見で、慎重な姿勢が見られたことを受けたドル売り円買いに109円近くまで落としたドル円は朝方あっさりと108円台に値を落とし、もみ合いを経て、頭の重い展開に。もっとも108円台での売りには慎重で値幅は限定的なものにとどまっている。
 ユーロ円などのクロス円も軒並みの円買い。ユーロ円は119円台に値を落としている。
 ドルオフショア人民元は6.9937までと、今週の高値(ドル高オフショア人民元安)を更新。中国売りの動きが意識されている。

【ロンドン市場】ポンド 神経質な動き

 ポンドが神経質な動き
MPCでは据え置き予想が強まってきているがある程度の理さえ見通しも残り
不透明な状況にポンド相場が揺れた。
序盤はリスク警戒からの対円の売りもあり軟調も続かず。

 ドル円はもみ合い、朝方に108.81を付けるなどリスク警戒感継続も
突っ込んだ売りには慎重。

【NY市場】一時大きくドル売り円買い

 一時ドル売り円買いが強まり、108円50銭台を付ける動きが見られた。
米国で人から人への新型コロナウイルスの感染が見つかったとの報道が売りを誘った。
その後WHOが非常事態宣言を出すなかで
貿易や移動の制限を推奨しないと表明。
脅威ではなく今は事態を確認するときと示したことで
少し落ち着く形でドル買い円売りに。

 ポンドは上昇、MPCは据え置きを決定。
利下げ見通しがそれなりに残っていた分、買いで反応。
また、投票結果がサプライズに
前回、前々回同様に7対2での据え置き。
利下げ主張が少なくともあと一名(ブリハ委員)増えるとの見通しが外れたことで
ポンド買いに勢い。
またその後の会見で、ジョンソン首相の財政出動姿勢を評価し
緩やかな引き締めに向かう可能性を示唆したこともポンド買いに。

【本日の見通し】新型コロナウイルスへの警戒感続く

 新型コロナウイルスへの警戒感が継続する流れとなっており
ドル円は昨日のNY市場で一時108円50銭台まで値を落とした。
WHOが緊急事態宣言を出した際に、貿易・渡航停止に否定的な姿勢を示したことで
少し安心感が出てNY夕方にかけては盛り返したものの頭は重い。

 週末に感染者拡大の報道が出る可能性を意識すると、
ここからのドル買い円売りにはかなり慎重になりそうで
今日も頭の重い展開が続くか。

 昨日のGDPの好結果で米実体経済の堅調さが意識されており
下がったところでは買いが出る流れに。

【本日の戦略】戻り売り

 
 週末ということもあり、無理をせずの流れが基本となりそう。
本来今日から春節明けであるが、3日まで延長されているように
新型コロナウイルスへの警戒感が続く中で
ドル買いには慎重姿勢。
米国で人から人への感染確認で昨日はドル売りの場面も
ある程度は想定内の状況だけに
突っ込んだ売りもやりにくい。
下値を意識しつつも、戻りを待っての売りに回りたい。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《1/30 木曜日》
 ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  109.02  1.1010  120.02
高値  109.08  1.1039  120.25
安値  108.58  1.1007  119.78
終値  108.96  1.1032  120.21
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《1/30 木曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  22977.75 -401.65
DOW   28859.44 +124.99
S&P    3283.66 +10.26
Nasdaq  9298.93 +23.77
FTSE   7381.96 -101.61
DAX   13157.12 -187.88
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《1/30 木曜日の商品市場》
NY原油先物3月限(WTI)(終値)
1バレル=52.14(-1.19 -2.23%)
NY金先物4月限(COMEX)(終値)
1オンス=1589.20(+13.20 +0.84%)
–+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《1/30 木曜日に発表された主な経済指標》

【シンガポール】
失業率(第4四半期)11:30
結果 2.3%
予想 2.3% 前回 2.3%

【スイス】
KOF先行指数(1月)17:00
結果 100.1
予想 97.0 前回 96.2(96.4から修正)

【香港】
貿易収支(12月)17:30
結果 -325億香港ドル
予想 -337億香港ドル 前回 -262億香港ドル

【ユーロ圏】
ドイツ失業者数(1月)17:55
結果 -0.2万人
予想 0.5万人 前回 0.8万人

ドイツ失業率(1月)17:55
結果 5.0%
予想 5.0% 前回 5.0%

ユーロ圏失業率(12月)19:00
結果 7.4%
予想 7.5% 前回 7.5%

ユーロ圏業況判断指数(1月)19:00
結果 -0.23
予想 -0.20 前回 -0.32(-0.25から修正)

ユーロ圏消費者信頼感・確報値(1月)19:00
結果 -8.1
予想 N/A 前回 -8.1

消費者物価指数(速報)(1月)22:00
結果 1.7%
予想 1.7% 前回 1.5%(前年比)
結果 -0.6%
予想 -0.6% 前回 0.5%(前月比)

調和消費者物価指数(速報)(1月)22:00
結果 1.6%
予想 1.7% 前回 1.5%(前年比)
結果 -0.8%
予想 -0.7% 前回 0.6%(前月比)

【南アフリカ】
生産者物価指数(12月)18:30
結果 3.4%
予想 3.4% 前回 2.3%(前年比)
結果 0.2%
予想 0.1% 前回 -0.3%(前月比)

【英国】
英中銀政策金利 21:00
結果 0.75%
予想 0.75% 現行 0.75%

【米国】
実質GDP(速報値)(2019年第4四半期)22:30
結果 2.1%
予想 2.0% 前回 2.1%(実質GDP)
結果 1.8%
予想 2.0% 前回 3.2%(個人消費)
結果 1.4%
予想 1.8% 前回 1.8%(GDPデフレータ)
結果 1.3%
予想 1.6% 前回 2.1%(PCEコアデフレータ)

新規失業保険申請件数(01/19 – 01/25)22:30
結果 21.6万件
予想 21.5万件 前回 22.3万件(21.1万件から修正)(前週比)

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《1/30 木曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【新型コロナウイルス関連】
*30日、チベット自治区で新型コロナウイルス感染者を確認。

*新型コロナウイルス、中国31の省・自治区・直轄市の全てで感染者を確認。

*中国本土での感染者は7711人、死者は計170人。

*クドローNEC委員長
新型コロナウイルス感染拡大は中国のパンデミックだ。
中国が可能な限り速やかに解決するのを助けるため、米政府はあらゆることをするつもり。
コロナウイルス感染拡大は米経済に大きな影響を及ぼさないだろう。

*WHOが緊急事態宣言

*WHO事務局長
・脅威ではない。
・いまは事態を確認するとき。

【日本】
*雨宮日銀副総裁
LIBORの利用や体制整備で金融庁と合同調査実施した。
LIBOR公表停止、円滑な価格形成や金融取引安定確保が喫緊課題。
金融機関、LIBOR取引見直しへ率先して対応を。
信頼・頑健備えた円金利指標構築、金融システム安定に不可欠。
金融庁とも連携し、金利指標改革をしっかりサポート。

【英国】
*英中銀
政策金利を7対2で据え置き決定。
資産買入枠を4350億ポンドに据え置き。
限定的かつ緩やかな引き締めガイダンスを削除。
サンダース、ハスケル両委員が0.25%利下げ主張。
成長見通しを引き下げ、インフレは2021年末まで目標を下回る見込み。

*英中銀金融政策報告(四半期インフレ報告)
2020年成長見通しを1.2%から0.8%に引き下げ。
2021年成長見通しを1.8%から1.4%に引き下げ。
2022年成長見通しを2.0%から1.7%に引き下げ。

英中銀金融政策報告(四半期インフレ報告)
今後1年先のインフレ見通しを1.51%から1.53%に引き上げ。
今後2年先のインフレ見通しを2.03%から2.01%に引き下げ。
今後3年先のインフレ見通しを2.25%から2.15%に引き下げ。

*カーニー英中銀総裁
EU離脱の不透明感が成長に対する重石。
コアインフレは鈍化した。
調査結果は第1四半期の成長が0.2%となること示唆。
英経済は回復過程。
新型コロナウイルスには警戒を要する。
成長やインフレの回復は、まだ確かなものとなっていない。
依然として生産性の向上は弱い。
予想通りに経済が回復する場合、緩やかな引き締めが必要となろう。
年内のインフレは目標を引き続きかなり下回るだろう。
EUとの新たな関係構築をより一層急ぐべき。
フォワードガイダンスは均衡金利水準が低い状況下では重要なもの。
新型コロナウイルスの経済に対する影響を非常に注視している。
在任中の英金融政策について全く後悔は無い。

*ブロードベント英中銀副総裁
英潜在成長率の低下は、労働力供給の弱さと生産性の低下が影響。

*ラーブ英外務相
米国との貿易合意は米大統領選前に可能だ。
–+—+—+—+—+—+—+–+—+-
《本日予定されている主な経済指標》

【韓国】
鉱工業生産(12月)8:00
予想 0.7% 前回 -0.5%(前月比)

【日本】
失業率(12月)8:30
予想 2.3% 前回 2.2%

有効求人倍率(12月)8:30
予想 1.57 前回 1.57

鉱工業生産・速報値(12月)8:50
予想 0.7% 前回 -1.0%(前月比)
予想 -3.6% 前回 -8.2%(前年比)

【英国】
GfK消費者信頼感(1月)9:01
予想 -9 前回 -11

【豪州】
生産者物価指数(第4四半期)9:30
予想 N/A 前回 0.4%(前期比)
予想 N/A 前回 1.6%(前年比)

【中国】
製造業PMI(1月)10:00
予想 50.0 前回 50.2

非製造業PMI(1月)10:00
予想 53.0 前回 53.5

【ユーロ圏】
フランスGDP・速報値(第4四半期)15:30
予想 0.2% 前回 0.3%(前期比)
予想 1.2% 前回 1.4%(前年比)

ドイツ小売売上高(12月)16:00
予想 -0.5% 前回 2.1%(前月比)
予想 4.5% 前回 2.8%(前年比)

ユーロ圏GDP・速報値(第4四半期)19:00
予想 0.2% 前回 0.2%(前期比)
予想 1.1% 前回 1.2%(前年比)

ユーロ圏消費者物価指数・速報値(1月)19:00
予想 1.4% 前回 1.3%(前年比)
予想 1.2% 前回 1.3%(コア・前年比)

【スイス】
小売売上高(12月)16:30
予想 N/A 前回 0.0%(前年比)

【南アフリカ】
貿易収支(12月)21:00
予想 120億ランド 前回 61億ランド

【ブラジル】
失業率(12月)21:00
予想 11.0% 前回 11.2%

【カナダ】
GDP(11月)22:30
予想 0.0% 前回 -0.1%(前月比)

鉱工業製品価格(12月)22:30
予想 N/A 前回 0.1%(前月比)

原材料価格指数(12月)22:30
予想 N/A 前回 1.5%(前月比)

【米国】
個人支出(12月)22:30
予想 0.3% 前回 0.4%(前月比)

個人所得(12月)22:30
予想 0.3% 前回 0.5%(前月比)

PCEコアデフレータ(12月)22:30
予想 0.1% 前回 0.1%(前月比)
予想 1.6% 前回 1.6%(前年比)

PCEデフレータ(12月)22:30
予想 1.6% 前回 1.5%(前年比)

シカゴ購買部協会景気指数(1月)23:45
予想 49.0 前回 48.2(48.9から修正)

ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値(1月)1日0:00
予想 99.1 前回 99.1

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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