今週のまとめ12月2日から12月6日の週

為替 

 2日からの週は、ポンド買いが強まった。来週12日の英総選挙を目前に控えて、各世論調査で保守党の優勢にゆるぎないことから、過半数議席獲得への期待感が高まっている。週初は1.29台で取引されたポンドドルは、週央に1.30台前半のキーポイントを上抜けると、一気に1.31台へと上昇した。ポンド円は140円台から一時143円台へ。ポンドに連れてユーロドルは1.11台に乗せる場面があった。一方、ドル円やクロス円は神経質な動きだった。米中の通商協議フェーズ1合意への期待感と米議会の香港やウイグル人権法に対する中国の反発など好悪ムードが交錯した。米国と欧州との通商摩擦、NATOをめぐる不協和音報道など話題には事欠かなかった。ドル円は108円台後半を中心とした取引で、前週よりは円高・ドル安水準での推移だった。クロス円は上下動激しく方向性は見出しにくかった。米経済指標は強弱まちまち。カナダドルは、カナダ中銀の経済見通しが強めだったことで買いが優勢だった。オセアニア通貨では金融政策の見方の差によって、NZドル買い・豪ドル売りの流れが形成された。来週は英総選挙、米FOMC会合、ECB理事会、日銀短観など注目イベントが相次ぐ。


(2日)
 東京市場で、ドル円が買われた。先週末の海外市場で買われた後、週明けには109円台をやや下回る水準で取引を開始。東京勢の本格参加後に、ドル円は再び買われ、109.73レベルと5月30日以来の高値水準をつけた。日経平均は寄り付きから買いが先行し、上げ幅を250円超に拡大、米10年債利回りが2週間ぶりに1.8%台に上昇したことが下支えとなった。米中通商協議の進展期待が継続しているが、具体的な報道はみられなかった。ユーロドルやポンドドルなどは落ち着いた動きとなっており、クロス円での円安が目立つ展開。ユーロ円は120.93レベルまで上値を伸ばす場面が見られた。

 ロンドン市場は、円安の動きが一服。ドル円は109.60-70レベルで売買が交錯。ユーロ円は120円台後半でやや上値重く、ポンド円は141円台後半から前半へと反落している。一連の欧州各国の製造業PMIや英製造業PMIに改善の動きがみられたが、目立った買い反応はなかった。ユーロ相場にとってはこのあとのラガルドECB総裁の欧州議会での証言の内容を確かめたいとのムードが調整を促したもよう。ポンド相場は、最新の英世論調査で総選挙の保守党と労働党の支持率の差が縮小したことが売り材料に。一方で、NZドルと豪ドルは堅調。週末の中国製造業PMI、きょうの財新・中国製造業PMIなどの回復を素直に好感している。豪ドル円もNZドル円もロンドン時間に本日高値を更新した。欧州株や米株先物が買われており、リスク動向は落ち着いている。

 NY市場では、ドル円が下落。朝方発表された11月の米ISM製造業景気指数が弱かったことに反応した。また、トランプ大統領がブラジルとアルゼンチンが通貨安を誘導しているとし、両国から輸入する鉄鋼とアルミニウムへの関税を復活させる意向を明らかにしたことも圧迫。ダウ平均が大幅安となるなかで、ドル円は109円割れまで下落。ユーロドルは1.10台前半から後半へと上昇、1.1090レベルまで買われた。ラガルドECB総裁の議会証言では、政策の副作用の監視、気候変動の影響の評価などに言及されたが、ユーロは反応薄だった。ポンドも対ドルで上昇した。ポンドドルは1.29台乗せから1.2950近辺へと上昇した。英総選挙の直近の世論調査では与党・保守党の優勢が続いており、議席も過半数を獲得しそうな勢いとなっている。

(3日)
 東京市場は、ドルの買戻しが優勢。ドル円は109円前後で取引を開始、その後は買い戻しの動きが徐々に強まり、109.21レベルまで反発した。目立った新規材料が出たわけではなく、昨日の動きがあくまで指標結果を受けてこれまでのドル高ポジションが調整したものという認識。12時半に豪中銀金融政策理事会の結果が発表された。政策金利は事前見通し通り0.75%で現状維持。専門家予想でも維持見通しで一致しており、こちらには反応薄。声明は前回を基本的に踏襲。豪ドルは買われ、対ドルで0.68台前半から半ばへと上昇した。

 ロンドン市場では、ドル円が再び下落。東京市場での上昇を消して、さらに前日安値を割り込むと108.70台まで下落した。トランプ大統領が米中通商協議について期限を設定しない姿勢を示し、米中協議合意までの長期化が懸念される状況となったことが市場の警戒感を誘った。ポンドドルは直近世論調査で保守党の支持率が上昇したことが報じられポンド高に。今週に入って労働党の支持率回復報道が目立っていた分、材料視された格好。南アランドは第3四半期GDPが予想を大きく超えて減速を示し、前期比年率で-0.6%まで崩れたことがランド売りにつながった。電力不足、財政難などが南ア経済に重くのしかかっている状況が印象付けられている。

 NY市場では、ドル円が108円台半ばに下落。リスク回避の雰囲気が強まる中、ドル円は108.50近辺まで下落した。トランプ大統領がNATO首脳会談のため訪問中のロンドンで記者団の質問に答え、「中国との貿易合意に期限はなく、来年の米大統領選後でも良い」と述べた。この発言で市場は、早期の第1段階合意への期待感を大きく後退させたもよう。ドル売りが強まる中、ユーロドルは前日からの買い戻しが続き、一時1.1095ドル付近まで上昇。ポンドドルも買いが強まり、一時1.30台に上昇。ただ、ポンド円は一時140円台に下落した。全般に、円買いとともにドル売りも優勢だった。

(4日)
 東京市場では、豪ドルが軟調。豪第3四半期GDPが予想を下回ったことで売りが出た。昨日の豪中銀金融政策理事会後に入った豪ドル買いの動きを解消する展開に。また、上昇していた豪長期債利回りは上昇分を打ち消して逆に下げる展開。豪ドルは0.6850台から0.6822まで値を落とした。ドル円は朝方に108.68レベルまで買われたあとは、108.50割れへと小安い動き。米下院がウイグル自治区に対する人権法案を圧倒的多数で可決したことがリスク警戒感を広げた。ユーロ円は120円台前半でじり安に。

 ロンドン市場は、ポンド買いが強まった。序盤にポンドドルは1.30台に乗せると一気に1.3063レベルまで上昇。特段の目新し材料はでていないが、英総選挙を12月12日に控えて、保守党の優勢が続いており、ポンド売り持ちが切らされたようだ。ポンド円は140円台後半まで下げたあとは一気に142円台乗せまで上伸。ブルームバーグが「米中は貿易合意に近づいている」と報じたことで、市場のムードが好転。株高や米債利回り上昇とともに、ドル円やクロス円が買われた。ドル円は108円台前半から108.79レベルまで上昇。ユーロ円は120.10近辺から120.50台まで一時上昇。一連の欧州非製造業PMIは改善傾向を示したが、ユーロ買いは続かず。ユーロドルは1.10台後半で方向性に欠ける値動きだった。

 NY市場では、ドル円が堅調。この日発表の米経済指標が弱い内容だったこともあり、ドル自体は軟調な動きも見られたものの、円安の動きがドル円を押し上げた。きのうはトランプ大統領の発言で米中貿易協議に警戒感が強まり、市場にはネガティブな雰囲気が強まっていた。しかし、きょうはブルームバーグの報道を受け逆の雰囲気となった。「トランプ大統領の米中合意を急がない姿勢は交渉の行き詰まりを意味すると受け取られるべきではない。大統領の3日の発言はその場の思い付きだ」と伝えた。「残る問題は、米農産品の購入保証や具体的にどの関税を巻き戻すのかなどについてだ」という。ダウ平均は一時200ドル超の反発、米債利回りも前日の低下を戻した。ドル円は高値を108.96レベルに伸ばした。ユーロ円は120円台後半に上昇。ユーロドルは1.11を挟んで上下動。ポンド円は142円台後半へ、ポンドドルは1.31台乗せへと上昇。カナダ中銀が政策員会の結果を発表。大方の予想通りに政策は据え置かれたものの、声明を受けてカナダドルは買いが強まった。「世界経済安定の初期の兆候」に言及し、予想よりもタカ派の内容とみられた。カナダ円は82円台乗せから半ばへと買われた。

(5日)
 東京市場は、ドル円が108円台後半で揉み合った。前日海外市場の流れを受けて、108円台後半で上値を試したが、109円手前の売りは崩せず、108.70台まで反落した。 昨日のカナダ中銀理事会で「世界経済に安定化の初期の兆候」とやや楽観的な姿勢が示されたことで買いが入ったカナダドルは、海外市場の流れが継続する形で朝方にカナダ買いが入った。ドルカナダは昨日の会合前の1.3290近辺からNY午後に1.32割れまで値を落とした後、東京朝に1.3180までドル安カナダ高が進行。その後は安値圏もみ合いが午後まで続いた。

 ロンドン市場は、円安の動きが優勢。前日に引き続き米中通商協議のフェーズ1合意への期待や、英総選挙での保守党の過半数獲得への期待などがドル円、ユーロ円、ポンド円などの水準を持ち上げている。ドル円は一時109円ちょうどまで上昇。今日の閣議で26兆円規模の新経済対策を決定したことも好材料となったようだ。ユーロ円は120.88レベル、ポンド円は143.19レベルへと本日高値を広げた。ポンドドルは1.3148レベルまで一段高。ユーロドルは1.1093レベルまで持ち直した。ユーロ圏小売売上高が予想以上に伸び悩んだがユーロ売り反応は目立たなかった。ドイツ建設業PMIは3カ月連続で上昇。ユーロ圏GDP確報値は速報値から変わらずだった。

 NY市場では、ドル円が戻り売りに押された。一時108.65近辺まで反落した。ただ、下押しする動きまでには至らず。米中貿易協議が引き続き市場の関心の中心にあるが、ネガティブなニュースが流れておらず、市場には安心感が広がっているもよう。トランプ大統領の「順調に合意に近づいている」といった発言や、「米中は第1段階の合意に盛り込む関税の巻き戻し幅で一致に近づいている」との前日の報道を引き続き材料視しているようだ。明日の米雇用統計を控えていることや、対中追加関税の期限を15日に控え、来週はそのイベントリスクを巡っての攻防も予想される中、上値には慎重になっているものと見られる。ユーロドルは再び1.11台に上昇も、前日高値には届かなかった。ポンドドルは1.3165近辺へと一段高。7か月ぶりの高値水準となった。ただ、急ピッチの上昇を警戒する声もでていた。

(6日)
 東京市場は、小動き。ドル円は108.70前後での12銭レンジ、ユーロドルは1.1100台でわずか6ポイントレンジだった。今晩の米雇用統計の発表を控えて、様子見ムードが広がっている。今回の雇用統計は前回がGMのストライキで弱かった分、反動で回復する見込み。ただ、水曜日のADP雇用者数が予想を大きく下回る厳しい数字となったことで、下振れに警戒感も。予想通りもしくはそれ以上の数字が出ると、109円台回復のきっかけとなりそうだが、ADPのように厳しい数字が出ると108円割れも。結果次第の面が大きく、発表まではかなり動きにくい状況。

 ロンドン市場は、ポンドが反落するなど調整の動き。米雇用統計発表を控えて各市場まちまちの動き。欧州株や米株先物は堅調に推移しているが、為替市場ではドル円やクロス円が総じて下押しされている。ポンドドルが1.31台後半から前半へと急反落したことが、ユーロ売りにも波及、ドル円の下押しにもつながった格好。ドル円は108.50台、ユーロ円は120.50近辺、ポンド円は142.50割れへと下落。ユーロドルも一時1.11台割れと小反落。ポンドの上昇一服には、きょうロンドン夜に英BBCでジョンソン首相とコービン党首の討論番組が放送されることも影響しているようだ。

 NY市場はドル高・円高の展開の中、ドル円は上値の重い展開となった。朝方発表の米雇用統計が強い内容となったことで、ドル円は発表直後に買いが強まり108.90付近まで上昇した。本日の200日線は108.85付近に来ているが、その水準を一時回復。しかし、買いが一巡すると直ぐに戻り売りが強まり、109円及び200日線を維持できずに失速している。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

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