市場の期待は低下している模様=外為どっとコム総研 神田卓也
市場の期待は低下している模様
【基調】
波乱含み
【注目イベント】
・10/4 米9月雇用統計
・米長期金利、主要国株価
【本文】
本日は米9月雇用統計が発表される。主な項目の市場予想は、非農業部門雇用者数14.5万人増、失業率3.7%、平均時給前月比+0.2%、前年比+3.2%などとなっている。
10月に入り、米9月ISM製造業景況指数、米9月ADP全国雇用者数、米9月ISM非製造業景況指数と弱い指標が続いており、米9月雇用統計の下振れ不安も根強いようだ。それだけに、(非農業部門雇用者数を軸に)市場の目線(期待値)は実際の市場予想よりも低下している可能性がある。そうした中、期待値のハードルが下がっているため、ポジティブサプライズの余地が広がったようにも見える一方、低いハードルすら越えられなかった場合の衝撃は相当に大きくなりそうな懸念もくすぶる。
いずれにせよ、米景気に減速懸念が再燃する中、9月雇用統計には従来以上の注目が集まっている。その分だけドル/円相場の反応も大きくなる可能性がある点には注意が必要だろう。
執筆者 : 神田卓也|株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 証券株式会社を経て、1991年㈱メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年同社入社。