【ロンドン市場】ややドル高と円高に、欧州株が下げに転じる
19日のロンドン市場は、ややドル高と円高の動き。目立った経済統計発表に欠けるなかで、ユーロドルが1.12台後半から前半へと軟化しており、ドル買いの動きを主導している。一部報道でブラード・セントルイス連銀総裁は、現状では大幅利下げの必要はない、との認識を示したことがドル買いにつながった面が指摘された。ただ、対ポンドでのユーロ売りも入っており、合意なき離脱観測を背景としたポンド売りに巻き戻しが入る面も指摘されよう。ポンドドルは1.25台前半で底堅く推移している。ドル円は107.60近辺での揉み合い。東京市場での株高を受けてじり高となった後、高値水準を維持している。ただ、欧州株高の動きは定着せず足元では下げに転じた。円売りは一服している。ユーロ円は121円割れと軟調、ポンド円は134円台後半での揉み合い。
ドル円は107円台後半での取引。東京市場でじり高となったあと、ロンドン市場では107.60近辺での揉み合いが続いている。欧州株は買い先行で取引を開始したが、次第に上げを失っている。足元ではマイナス圏に転じる動きとなっている。一部報道でブラード・セントルイス連銀総裁は、現状では大幅利下げの必要はない、との認識を示したことがドル買い圧力となる一方で、株安は円高圧力に。ドル円は動きにくい展開になっている。
ユーロドルは1.12台前半での取引。1.1260近辺での揉み合いを下放れると1.1231レベルまで安値を広げた。ユーロ円は序盤に欧州株が堅調に取引を開始すると121.28レベルまで高値を伸ばした。しかし、欧州株が反落に転じると121円台割れから120.84レベルまで安値を広げている。対ポンドでの売り圧力もありユーロの上値は重い。ブラード総裁の発言報道がドル買い圧力となった面もあり、ユーロドルの下げに寄与する面もあったようだ。6月ユーロ圏生産者物価指数は前月比、前年比ともに予想を下回ったが、市場は反応薄だった。
ポンドドルは1.25台前半での取引。序盤にやや売られ、1.2510レベルの安値をつけたが、その後は1.2540台まで反発した。ただ、東京高値1.2556レベルには届かず前日からの高値圏を維持しての揉み合いとなっている。ポンド円は序盤に134.70近辺まで下落、その後は135.01レベルまで上昇と方向性に欠ける動き。対ユーロでの取引が中心となっており、ユーロポンドは序盤に0.8998レベルまで買われたが、0.90台の回復には至らず。その後は売りに転じると0.8957レベルまで下押しされた。ポンド関連の目立った材料はでていないが、昨日あたりからポンドの買戻しの流れが形成されてきているようだ。来週22日には次期英保守党党首が決定される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明