パウエル証言受けドル円は108.50円割り込む 今月の0.25%利下げ期待は裏付ける=NY為替
NY時間に入ってドル売りが強まっており、ドル円は108.50円水準を割り込んでいる。きょうはパウエルFRB議長の下院金融委員会での半期に一度の議会証言が行われている。NY時間に入って直ぐに証言原稿が事前に伝わり、為替市場はドル売りの反応を強めた。
議長は、「6月FOMC以降、貿易問題を巡る不確実性と、世界経済に対する懸念が引き続き米経済の見通しを圧迫しているようだ」と述べた。「インフレ圧力も抑制されたまま」とも指摘した。市場は今月末のFOMCでの利下げの可能性を示唆したものと受け止めたようだ。また、その後の議会証言の質疑応答で「6月雇用統計は見通しに変化を与えなかった」との発言にも敏感に反応した模様。
今月末のFOMCで一時期高まっていた0.5%の大幅利下げ期待までは示唆しなかったものの、0.25%の利下げ期待を追認する内容と見られている。もっとも、市場は既に織り込んではいるものの、先週の強い米雇用統計を受けて一部からは、利下げは9月に延期になるのではとの見方も出ていただけに、今回の証言を受けて米国債利回りの下げと伴に、為替市場はドル売りの反応を見せている。
ドル円は108.45円付近まで値を落としているが、目先は108.30円付近と、21日線が来ている108.10円付近が下値サポートとして意識。
USD/JPY 108.45
minkabu PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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