【中銀チェック】利下げ見通し大勢も据え置き見通しそれなりに残る~豪中銀金融政策理事会
2日のRBA理事会は、前回6月4日の理事会に続いて0.25%の利下げが見込まれています。
前回約3年ぶりの利下げに踏み切り、豪州としての史上最低金利水準を更新したRBAですが、同回の議事要旨の中で、さらなる緩和が適切となる可能性が大きいと示しており、年内の追加利下げが既定路線となっています。
RBAのロウ総裁も前回の利下げが経済成長を回復させるには不十分という姿勢を示しており、追加利下げについて、「(政策金利である)OCR:オフィシャルキャッシュレートのさらなる引き下げを見込むことは、非現実的ではない」という表現で、利下げ見通しを示しています。
もっとも、それが今週2日の理事会での実施かどうかという点については、微妙なところ。
金利市場の織り込みでは7割台、専門家による見通しでも6割台と、大勢の見通しは利下げに向かっています。ただ、無視できない割合で据え置き見通しが残っており、結果がどちらに振れても相場への影響が残りそうです。
豪中銀に先駆けて5月の理事会で利下げに踏み切ったNZ中銀は、先週の理事会では金利を据え置いており、次回8月の理事会での利下げ見通しが広がる展開。両国は経済構造が似ているようで結構違いがあるということもあり、豪中銀としても本来気にかけているわけではないと思われますが、利下げへのプレッシャーは軽くなっているとみられます。今回据え置き、声明で今後の追加利下げを強く示唆といったあたりが、瞬間の値動き(据え置きと出た瞬間に買いが入る可能性が否定できないため)はともかく、中期的には一番落ち着いた反応になるかもしれません。
執筆者 : MINKABU PRESS
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