ユーロは買戻しも上値重い印象 米中問題がしばらくユーロを圧迫との見方も=NY為替
トランプ大統領が金曜日に期限が迫っていた輸入自動車に対する関税措置を6ヵ月間延期する計画との報道が伝わり、ユーロドルも買い戻しが強まった。きょうは戻り売り優勢の展開が続き、再び1.11ドル台に下落する場面が見られていた。関税措置延期の報道で1.1185ドル近辺から1.1225ドル近辺まで一気に買い戻しが入っていたが、買いの動きは続かず、再び1.12ドル割れをうかがう動きも見られている。
市場関係者からは米中問題がしばらくユーロを圧迫するとの見方も出ている。米中問題の悪化が中国経済を圧迫し、それがユーロ圏経済へも悪影響を及ぼすとしている。4月下旬から先週までのユーロの買い戻しはあくまで、ユーロをファンディング通貨としたユーロ売り・新興国通貨買いのキャリートレードの巻き戻しの範囲で、その動きも一段落しているとしている。
6月のECB理事会で長期流動性オペ(TLTRO3)の実施が予想される中、FRBとECBの格差を考慮すれば、ユーロドルは1.10ドルまでの下げも留意されるとしている。
また、目先は今月下旬の欧州議会選挙もリスクファクターとして意識される。
現在は21日線付近での推移となっているが、きょうはその水準を維持できるか注目。
EUR/USD 1.1203 EUR/JPY 122.73 EUR/GBP 0.8706
minkabu PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。