日経、結局続伸
ただ日経平均の下げ幅のうち、55円ほどはエーザイ一社(ストップ安)によるものです。
これは、治験中のアルツハイマー試薬の中止報道が要因でした。
ドル円が111円を割った状況で、エーザイのマイナス寄与度も考え併せれば、日経平均はよく頑張ったといっていいのではないでしょうか。
そして、ポジティブなポイントとしては、とうとうアメリカに追随して、半導体が動いたということでしょう。
重鎮銘柄は東京エレクトロン(8035)ですが、今年の高値を突破しています。
また、先行して上昇していた検査装置のアドバンテスト(6857)も上げています。まだすべての半導体が勢いをつけてきているというわけではないのですが、押したり引いたりしながらも、半導体がだんだん上昇トレンドに入ってくるということになりますと、大変心強い相場展開と言えます。景気敏感セクターの急先鋒ですから、順次セクター別に今後上昇トレンドに戻ってくる可能性を示唆するからです。
一方で、顔色無いのは銀行セクターですが、これは致し方ないでしょう。日米金利が当面上がるチャンスは無く、むしろ低下するリスク(米国には、利下げ観測すら出始めています)があるわけですから、当然マネーの取捨選択は、わからないからディフェンシブに行くのか、それとも先々景気再浮上を期して景気敏感セクターに布石を打っておくか、どちらかということになるわけで、金利敏感セクターはこの間にあって、どうしても切り捨てられる部分になってしまいます。
日経平均は、最終的にはかろうじて続伸。18円高の21,627円。
来週指数ベースの最大の眼目は、配当落ち170円分をカバーして余裕の上昇トレンド維持ができるかということになりそうです。