【アジア通貨】韓国ウォンはなぜ取引が少ないのか
お隣の国、韓国。
中高生にBTSやトワイスが大人気、観光を含め行き来も多く
政治的には対立が見られても、経済的には結びつきの多い国ですが、
FXでの取引はほとんど見られません。
かつてかなり厳しい規制があったこともあり、
銀行間を含めて取引自体が少ないのは理由の一つ。
とはいえ、グローバル企業が多く経済発展も見られる国だけに
銀行間での取引は年々増えており、
BIS(国際決済銀行)が3年毎に調査する取引量シェアでは
2001年時点の全体の0.8%から
2004年1.1%→2007年1.2%というように上がってきており、
最新2016年では1.7%で世界第15位と、そこそこの上位に。
FXで利用される通貨でいうと
トルコリラ(16位)南アランド(20位)よりも上に来ています。
ただ、本来実需原則で取引が行われていたことや
貿易立国の中で激しい変動を嫌うこと、
アジア通貨危機までドルペッグ制という固定相場制を採用していたことなどから
対ドルでの値動きが限定的なものにとどまっており
例えば昨年後半ドルウォンは1120を挟んで、1105-1144のレンジ内での取引。
通貨当局による介入なども積極的に行われており
取引妙味が少ないだけに
投機対象となりにくい面があるようです。
とはいえ、今後も韓国ウォンの国際化が進無ことはほぼ確実。
今後は取引も増えていく可能性が高そうです。
minkabuPRESS編集部山岡和雅

執筆者 : MINKABU PRESS
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