【本日の見通し】円高優勢継続か
【本日の見通し】円高優勢継続か
昨日のドル円はアジア株がハイテクを中心に軒並み大きく崩れたことをきっかけに、リスク警戒の円買いが広がった。朝の158.25円からロンドン朝には156.83円までの大幅な下げとなり、いったんは157.36円まで反発したものの、ロンドン午後には156.69円を付けた。その後NY市場で再び反発となったが、ロンドン市場と同じく157.36円前後までの戻りにとどまり、NY午後に再び安値圏を付けるなど、ドル安・円高の流れが継続した。円高のきっかけとなった株式市場については、米株式市場でダウ平均が横ばいにとどまる一方、ITハイテクの下げが続く中でナスダックが2%を超える大幅安となり、警戒感を誘っている。マグニフィセント・セブンでは好決算を示したメタやテスラがともに売られる展開となったほか、ハイテク関連ではこちらも好決算のラムリサーチが昨日時間外で大きく下げたことがアジアのハイテク売りを誘うなど、ハイテク株への警戒感が続いている。
急激な動きに対する行き過ぎ感もあり、ここからの下押しにはやや慎重になる可能性があるものの、戻り局面では売りが出やすい地合いが想定される。昨日2回上値を抑えられた157.40円手前の水準が戻りの目処として意識されそうだ。
この後8時半に発表される9月日本全国消費者物価指数(CPI)にも注目。先行指標となる9月の東京都区部消費者物価指数は予想を超える高い伸びとなった。都が実施した水道基本料金無償化の影響など一部特殊要因があったとはいえ、全国消費者物価指数についても2%を超える高めの伸びが見込まれている。事前予想をさらに上回って伸びが加速するようであれば、円買いが一段と強まる可能性がある。
クロス円も軒並み大幅な円高となった。ユーロ円は177.76円から一時175.55円まで2円超の下落となり、朝方も175円台での推移と上値の重さが目立つ。本日は格付け大手ムーディーズがフランスの格付け見直しを発表する予定。現状は「Aa3」で見通しは「ネガティブ」となっており、先月既に格下げを実施したフィッチなどに追随する可能性が高いとみられていることがユーロの重石となっている。この後のユーロ円も上値が重く、戻り売り優勢の展開が予想される。
ポンド円は水曜日の英物価統計の強さから東京午前は比較的しっかりで、朝方は211.99円と節目の212円に迫る場面も見られたが、その後の円買いに押されて209.48円まで急落した。その後は210円台を回復したものの戻り売り圧力が意識されており、210円台半ばからは上値が重くなりそうだ。
ユーロドルは1.1250ドル前後での推移から、対円での下落もあって一時1.1189ドルまで軟化したものの、その後のドル安の動きで1.12ドル台を回復している。フランスの格付け見直し発表を控えて上値は重くなりやすい一方、下押しにも慎重な動きが見込まれる。
ポンドドルもユーロドル同様に対円での下げが重石となり、1.3420ドル前後から1.3350ドル台まで売られる場面が見られたが、その後1.34ドル台を回復した。この後は1.3400ドルを中心とした推移が見込まれるが、英物価統計の強さを背景に対ユーロでのポンド買いも入っており、下値は限定的となりそうだ。
MINKABUPRESS 山岡
執筆者 : MINKABU PRESS
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