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【通貨別まとめと見通し】南アランド円:9.61円支持線からの怒涛のV字急伸、ECB通過で調整一巡、一時9.92円まで上値拡張強気ステージへ

為替 

【通貨別まとめと見通し】南アランド円:9.61円支持線からの怒涛のV字急伸、ECB通過で調整一巡、一時9.92円まで上値拡張強気ステージへ

先週から今週(6月8日〜6月15日)のまとめ
先々週末5日の米雇用統計通過後の急速なポジション調整(リスクオフの円買い)に押され、下値を探る展開で始まった先週の南アランド円だったが、結果として強烈な下値の堅さと旺盛な押し目買い意欲を見せつける劇的な1週間となった。週初8日(月)に一時9.6161円まで深く押し込まれたものの、ここを底にV字反転。11日(木)のECB理事会という超大型イベントを通過すると不透明感が完全に払拭され、12日(金)未明からショートカバー(売りポジションの強制踏み上げ)が爆発した。週末にかけて9.83円台まで急伸すると、週明け15日(月)には一時9.9215円を記録。節目の9.90円大台を突破し、これまでの下落分を完全に帳消しにする強気ステージへと回帰している。

詳細な値動きの振り返り
■ 9.61円台での底打ちと神経質な押し目買い(6月8日〜10日)
週明け8日(月)の欧州時間(16:00台)に、ポジション調整売りの波を受けて一時9.6161円の期間最安値を記録。しかし、この安値圏ではすかさず強固な押し目買いが入り、即座に9.70円台を回復。9日(火)22:00台には一時9.7671円まで値を戻した。10日(水)は20:00台に一時9.6556円まで再調整を強いられるなど保ち合いの動きとなったが、週初の最安値を割り込まずに底堅く推移した。

■ ECB通過と金曜日のロケット急伸(6月11日〜12日)
11日(木)のECB理事会を控えた欧州時間からNY時間にかけて、市場の警戒感から一時9.6877円まで下押し。下値の切り上がりを確認する展開となった。イベント通過後の12日(金)未明(02:00台)に9.7086円をつけたのを最後に売り圧力が完全に枯渇。そこから凄まじいショートカバーが巻き起こり、04:00台には一気に9.8296円までロケット急伸を演じた。NY時間引け(23:00台)には高値9.8370円をマークし、強気のまま週末クローズ(土曜朝9.8330円)を迎えた。

■ 週明けの9.90円大台突破と足元の自律調整(6月15日〜16日現在)
週明け15日(月)に入ると、東京時間から欧州時間にかけてランド買い・円売りが一段と加速。11:00台には一時9.9215円まで上値を拡張し、大台である9.90円を突破する強気ラッシュを見せた。本日16日(火)昼現在、直近では急反発後の達成感から利食い売りに押され、9.86円台(12:00時点9.8669円)へとやや押し戻されているものの、先週前半のレジスタンスだった9.80 - 9.83円の旧防衛線が強固なサポートに転換(ロールリバーサル)できるかの足固めを行っている。

ファンダメンタルズ分析
ランド側(リスクオンの再燃と高金利キャリー需要): 先々週の米雇用統計を端緒とした世界的なボラティリティの波は、11日のECB理事会が無難な結果(利下げ開始もタカ派的な据え置きスタンス)で通過したことにより急速に沈静化。市場が再びリスクオンへと傾くなかで、高金利通貨である南アランドへの「キャリートレード(円売り・ランド買い)」のインセンティブが再評価され、金曜日の爆発的な踏み上げ上昇へと繋がった。

日本側(金利差の絶対優位と口先介入): 9.90円台への再突入に伴い、本邦当局による為替介入への警戒感は燻り続けており、これが足元の16日(火)の利食い売りの誘因となっている。しかし、日英欧米のみならず「日南アの実質金利差」の圧倒的な拡大状態に変更はなく、根本的な円安のトレンドがクロス円全体の下値を断固として支える構図が継続している。

テクニカル分析
トレンド: 雇用統計後の短期的な弱気チャネル(9.60 - 9.75円)を、12日未明のロケット急伸によって完全に上方ブレイク。週初の安値(9.6161円)から、11日の調整安値(9.6877円)へと下値を明確に切り上げており、日足・4時間足レベルの長期上昇トレンドが極めて健全かつ強固に継続している。ポジション需給が完全にクレンジング(整理)されたことで、現在は次なる10.00円大台への進撃に向けたエネルギーを充填する「押し目形成」のフェーズにある。

レジスタンス1: 9.9000 - 9.9215(15日につけた高値圏であり、心理的節目。ここを安定的に上抜けると大台2桁である10.00円への道が開ける)
レジスタンス2: 10.0000(中長期的な最大のターゲット・心理的超重要抵抗帯)

サポート1: 9.8300 - 9.8500(12日深夜に揉み合った、先週末の終値付近。足元の調整で踏みとどまりたい第1防衛線)
サポート2: 9.7600 - 9.7800(先週前半までの抵抗帯。ロールリバーサルにより支持帯として意識されるゾーン)
サポート3: 9.6800 - 9.7000(11日のECB理事会前に底堅さを見せた、中期的な最終防衛線)

今後のポイント・見通し
今週後半に向けた最大の焦点は、一時9.92円まで急伸した後の利食い売りをどの水準で吸収し、強気圏(9.85円超え)をキープしたまま10.00円の大台へ再挑戦できるかである。

【メインシナリオ】足元調整からの反転、9.90円台定着と10.00円大台視野
足元の9.85円近辺への調整売りを完全に吸収し、日英・日南ア金利差を背景としたロング勢が再参入する展開。先週末終値水準(9.83 - 9.85円)のサポート転換に成功し、再び9.90円を明確にブレイク。15日高値(9.9215円)を更新し、10.00円の金節目へ向けて上値を拡張する可能性が高い。

想定レンジ: 9.8200 - 9.9800

根拠: ショートカバー通過後の実需の買い支え、下値の明確な切り上がり、および圧倒的なキャリー需要の継続。

【対抗シナリオ】介入警戒感に伴う利食い加速と9.70円台へのレンジ回帰
10.00円大台を前にした本邦当局の介入リスクが強く意識され、投機筋のペソ・ランドなど高金利クロス円のロングポジション解消が一段と加速するシナリオ。足元の9.83円サポートを割り込んだ場合、売り方の仕掛けも巻き込み、一時的に先週前半の保ち合いレンジである9.75 - 9.78円近辺までの深めの調整を余儀なくされる。

想定レンジ: 9.7200 - 9.9000

根拠: 9.90円超えの達成感に伴う手仕舞い圧力、およびクロス円全体のポジション調整売りの連鎖。

総評
6月8日から15日にかけての南アランド円は、一時9.61円台まで売り込まれながらも、驚異的な強さで「V字反転」を達成した。テクニカル的にもECB理事会というハードルを通過した12日(金)未明の急伸で完全にトレンドが上向きへとシフトしており、週明けに9.92円まで到達した動きは相場の底流にある「円安地合い」の根強さを強烈に印象付けた。
現在は急騰後の健全な日柄調整(利食い売り)をこなしている最中であるが、テクニカル的な下値の切り上がりは美しく決まっており、この押し目をこなせば再び9.90円台の定着、そして悲願の「10.00円の大台突破」に向けたカウントダウンが始まるものと期待される。

06/17 17:00 消費者物価指数 (5月) 予想 0.8% 前回 1.1% (前月比)
06/17 17:00 消費者物価指数 (5月) 予想 4.6% 前回 4.0% (前年比)
06/17 20:00 小売売上高 (4月) 予想 2.8% 前回 2.6% (前年比)

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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