アジア株上昇、FOMC無事通過で安堵感 パウエルはトランプに屈せず 香港株2万7000ポイント回復
アジア株上昇、FOMC無事通過で安堵感 パウエルはトランプに屈せず 香港株2万7000ポイント回復
東京時間11:07現在
香港ハンセン指数 27032.83(+124.44 +0.46%)
中国上海総合指数 3887.43(+10.83 +0.27%)
台湾加権指数 25523.57(+85.32 +0.34%)
韓国総合株価指数 3440.13(+26.73 +0.78%)
豪ASX200指数 8768.60(-49.85 -0.57%)
アジア株は軒並み上昇、米金融市場混乱回避で安堵感が広がっている。
金融市場にとって最大の懸念事項はFRBの独立性に対する懸念だ。きのうのFOMCは予想通り25bp引き下げた。パウエルFRB議長はインフレ圧力を警戒、さらなる利下げに慎重な姿勢を示した。パウエル会見がややタカ派だったため積極利下げ期待は後退しているものの、同時にパウエルFRB議長がトランプ米大統領の圧力に屈しなかったことで、市場には安堵感が広がっている。次期FRB議長の座を狙うウォラーFRB理事とボウマンFRB副議長は結局50bp利下げを主張しなかった。
香港株は2万7000ポイント台を回復、4年ぶり高値をつけている。金利引き下げが好感されている。香港はFRBに追随して基準金利を4.75%から4.50%に引き下げた、今年初めての利下げだ。
韓国株は反発。韓国大統領がきょう証券会社の調査責任者らと会談する予定となっており、キャピタルゲイン税制度の見直し計画の撤回が期待されている。韓国政府は8月、株式保有に対するキャピタルゲイン税の課税対象額を50億ウォンから10億ウォンに引き下げる計画を発表した。
上海株は続伸、米中首脳の直接会談を前に両国の関係が改善している。中国当局はきのう、今年後半にも米中首脳会談が実現する可能性があるため、米ウェルズファーゴ従業員の出国禁止を解除した。中国は同行従業員が捜査中の刑事事件に関与しているとして夏から中国からの出国を禁止していた。また、半年ぶりに米国から原油の購入を再開したことが分かった。
豪州株は下落、サントスの下げが嫌気されておりエネルギー関連が軒並み下落している。天然ガス生産会社サントスは11%超急落、2020年3月以来となる日中下落率を記録。アブダビ国営石油会社(ADNOC)がサントスに対する190億ドルの買収計画を撤回した。
豪州の8月雇用統計で雇用者数が予想外の減少となったが失業率が横ばいだったため、豪中銀の追加利下げ期待はあまり高まっていない。

執筆者 : MINKABU PRESS
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