ダウ平均は4日続落もナスダック横ばい マイクロソフトとメタが上昇=米国株概況
NY株式31日(NY時間16:22)(日本時間05:22)
ダウ平均 44130.98(-330.30 -0.74%)
S&P500 6339.39(-23.51 -0.37%)
ナスダック 21122.45(-7.22 -0.03%)
CME日経平均先物 40795(大証終比:-405 -0.99%)
きょうのNY株式市場、ダウ平均は4日続落も、ナスダックは横ばいとなった。前日はパウエル議長がFOMC後の会見で早期利下げへの慎重姿勢を強調。想定よりもタカ派な会見との受け止めから、市場のリスク許容度も低下し、米株式市場も売りが強まっていた。しかし、その後に発表になったマイクロソフト<MSFT>やメタ<META>といったマグニフィセント7の決算にポジティブな反応が見られている。
市場ではAIブームへの期待が根強い一方、それに伴う巨額投資への疑念が大手IT銘柄にはある。しかし、マイクロソフトとメタの決算はその懸念を払しょくする内容と受け止められた。マイクロソフトはエヌビディア<NVDA>に続き、時価総額が一時4兆ドルに到達した。
FRBが重要視するインフレ指標である6月のPCE価格指数が取引開始前に発表。コア指数は前年比2.8%と、前日にパウエル議長が予想していた2.7%よりも若干高い数字となった。パウエル議長の慎重姿勢を裏付ける内容ではあったが、米株式市場の反応は限定的だった。
市場の注目は明日の7月の米雇用統計へと移っており、今週の経済指標と決算ラッシュの締めくくりとなる。取引開始前に発表になった米新規失業保険申請件数は、引き続き強い労働市場を示唆していたが、どうなるか注目される。
マイクロソフト<MSFT>が決算を受け上昇。クラウド事業が好調で、アジュール部門の売上高も39%増と予想の34%を上回った。アジュールの成長が巨額投資の正当性を裏付けるとして市場は好感している。
メタ<META>が決算を受け大幅高。予想を上回る第3四半期の売上高見通しを示し、広告事業の成長がAI分野への積極投資を支えていることが示唆された。
携帯用半導体のクアルコム<QCOM>が決算を受け下落。スマホ向け売上高が予想を下回り、関税による業界への打撃への懸念を高める内容との受け止めのようだ。
半導体設計の英アーム<ARM>が決算を受け大幅安。新製品への投資拡大が利益を圧迫していることが示されており、AI向けの投資拡大が重石となっている模様。
オンライン中古車販売のカーバナ<CVNA>が決算を受け大幅高。前日引け後に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高、EBITDAとも予想を上回った。小売販売台数も予想を上回っている。1台当たりの営業費用も減少。
オンラインゲーム開発のロブロックス<RBLX>が決算を受け大幅高。通期のブッキングの見通しを上方修正した。
AIを活用したアプリ開発を手掛けるフィグマ<FIG>が本日ニューヨーク証券取引所に上場。IPO価格33ドルに対して85ドルで初値が付き、一時124.63ドルまで上昇。力強い発進となった。
イーベイ<EBAY> 91.75(+14.19 +18.30%)
クアルコム<QCOM> 146.76(-12.30 -7.73%)
アーム<ARM> 141.38(-21.95 -13.44%)
カーバナ<CVNA> 390.17(+56.58 +16.96%)
CVSヘルス<CVS> 62.10(-0.20 -0.32%)
ロブロックス<RBLX> 137.79(+12.85 +10.28%)
ノルウェージャン<NCLH> 25.56(+2.16 +9.23%)
フィグマ<FIG> 115.50(+82.50 +250.00%)
アップル<AAPL> 207.57(-1.48 -0.71%)
マイクロソフト<MSFT> 533.50(+20.26 +3.95%)
アマゾン<AMZN> 234.11(+3.92 +1.70%)
アルファベットC<GOOG> 192.86(-4.58 -2.32%)
アルファベットA<GOOGL> 191.90(-4.63 -2.36%)
テスラ<TSLA> 308.27(-10.77 -3.38%)
エヌビディア<NVDA> 177.87(-1.40 -0.78%)
メタ<META> 773.44(+78.23 +11.25%)
AMD<AMD> 176.31(-3.20 -1.78%)
イーライリリー<LLY> 740.07(-20.01 -2.63%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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