【本日の見通し】方向性探る展開、格下げの影響は限定的か
【本日の見通し】方向性探る展開、格下げの影響は限定的か
今週はそれほど目立った米指標発表予定などがなく、市場は次の流れをじっくりと見極める展開となりそう。
週末にムーディーズが米国の格付けをAaaからAa1に引き下げた。S&P、フィッチはすでに最高格格付けから引き下げ済みで、大手3格付けでいずれも最高格付けから引き下げたられた形。見通しはネガティブから安定的に戻した。
この結果を受けて週明けややドル売りの動き。短期的には少しドル売り圧力が期待される。ただ、これだけで一気の流れになるとは考えにくい。機関投資家などからの資金流出が起きるとは考えにくい状況だけに、反応はある程度のところまでに留まりそう。
そうした中、ドル売りが進むかどうかは今後の米金融政策動向への市場の思惑次第か。今日は多くの米FRB関係者発言などが予定されており注目を集める。ジェファーソン副議長、ボスティック・アトランタ連銀総裁、ローガン・ダラス連銀総裁、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁などの発言予定が並ぶ中、最も注目度が高そうなのが21時45分ごろから予定されているウィリアムズNY連銀総裁の発言か。FOMC副委員長も兼ねるNY連銀総裁だけに、FOMC内のコンセンサスに配慮した発言がこれまで目立っており、同総裁が追加利下げに慎重姿勢を示してくると、ドル買いが入る可能性がある。
ユーロドルは海外市場で1.11台前半を付けたが安値から反発。週明けは米格下げを受けたドル安にもう一段の反発となって1.11台後半での推移となっている。1.11台から1.12台半ばにかけての動きが続きそう。
ユーロ円は朝のドル円の下げもあって上値の重い展開。この後のリスク警戒がどこまで強まるかがポイントとなる。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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