アジア株 中国「最後まで戦う」宣言、支援策強化も発表 米中チキンレースどこまで
アジア株 中国「最後まで戦う」宣言、支援策強化も発表 米中チキンレースどこまで
東京時間11:12現在
香港ハンセン指数 20359.61(+531.31 +2.68%)
中国上海総合指数 3107.54(+10.96 +0.35%)
台湾加権指数 18481.35(-751.00 -3.90%)
韓国総合株価指数 2365.83(+37.63 +1.62%)
豪ASX200指数 7470.30(+127.05 +1.73%)
アジア株は台湾を除いて反発、前日に暴落した反動で買い戻しが入っている。ただ、戻りは弱い。トランプ関税懸念が和らいだわけではない。
トランプ米大統領は米国に対する34%の関税を撤回しなければ、中国に50%の追加関税を課すと脅している。中国も折れる気はない。中国商務省は米国が新たな関税主張すれば「最後まで戦う」と宣言。米の50%追加関税に強く反対、権利を守るために必要な行動を誓うと述べた。米中のチキンレースはどこまで続くのか…
米国との交渉は難しいが支援策の準備をしていると中国紙は報じている。中国政府は景気支援策の前倒しと規模拡大を検討している。消費支出の増加、輸出企業への補助金、出生率の上昇、インフラ整備、債務軽減、金融緩和・預金準備率引き下げ、株価安定などを含んだ景気支援策を準備している。中国の大規模な支援策は関税の打撃を和らげるのに役立つかもしれないが、中国経済全体の回復は難しいだろう。実際にきのうの支援策報道後の中国株・香港株は下げ止まることなく大幅安で取引を終えた。
中国人民銀行は政府系ファンドを支援すると発表、その政府系ファンドの1つである中国投資有限責任公司は、まず第1弾としてハイテク株とETFの保有を増やすと発表、投資総額800億元(109億ドル)を費やす。きのうは他の政府系ファンドがETFを買い増ししたと発表し、市場安定のため買い増しを続けるとしている。また、30社以上の企業が相次いで自社株買いを発表した。
香港市場では、ネットイースやJDドットコム、シャオミ、美団、バイドゥ、アリババなどハイテク関連が総じて上昇している。消費者サービスや自動車、医療品なども買い戻されている。台湾株は大幅続落、昨年2月以来の安値をつけている。トランプ関税や米中対立が懸念されている。上海株は反発も上値は重い、米中懸念が重石。

執筆者 : MINKABU PRESS
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