ダウ平均は反落 明日の米雇用統計に向けて調整の動き=米国株概況
NY株式5日(NY時間16:21)(日本時間05:21)
ダウ平均 40755.75(-219.22 -0.54%)
S&P500 5503.41(-16.66 -0.30%)
ナスダック 17127.66(+43.36 +0.25%)
CME日経平均先物 37050(大証終比:+440 +1.19%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。ナスダックも序盤は上昇して始まったが、前日付近に伸び悩む展開となった。明日の米雇用統計待ちの雰囲気が強まる中、これまで底堅く推移していたヘルスケアや産業、金融セクターに調整が出ていた模様。
この日は労働市場のデータが2つ発表になり、米経済の健全性について相反するシグナルを発していたが、FRBが利下げに遅れをとっているのではないかという疑問が残っている。ADP雇用統計は2021年以来で最も弱い成長を示し、労働市場の減速に対する懸念を高めた。一方、米新規失業保険申請件数は前週から減少していた。
市場はここ数週間、景気減速の可能性に過敏に反応しており、火曜日の弱いISM製造業景気指数を受けての売りもその一例である。その意味でも明日の米雇用統計に対する注目度が高まっている。先月の7月分の弱い報告は景気後退への懸念を煽り、米株式市場に不安定な動きをもたらしていた。
「労働市場のさらなる悪化は何らかの代償を伴うだろう。労働市場の悪化が続けば需要が低迷が見込まれるが、それをいまの株式市場は織り込んでいない」との声も出ていた。
一方「米経済のソフトランディングシナリオは依然として有効と考えるが、今後2―3カ月は難しい時期になる可能性がある」といった声や、「FRBが0.50%ポイントの大幅利下げを実施した場合、株式市場は逆にそれをネガティブに受け止めるリスクがある。それはFRBが経済に何か問題があると見ていることを意味するからだ」といった声も聞かれた。
HPエンタープライズ<HPE>が決算を受け下落。粗利益率が予想を下回ったことがAI需要の追い風を相殺している。
AIアプリケーション開発のC3・ai<AI>が決算を受け大幅安。サブスクでの売上が20%増収となったものの予想に届かなかった点が嫌気されている模様。
動画配信の受信機器やプラットホームを手掛けるロク<ROKU>が上昇。アナリストが投資判断を「中立」に引き上げ、目標株価を従来の50ドルから72ドルに引き上げた。
AIアプリケーション開発のC3・ai<AI>が決算を受け大幅安。サブスクでの売上が20%増収となったものの予想に届かなかった点が嫌気されている模様。
顧客エンゲージメントサービスを手掛けるベリント・システムズ<VRNT>が決算を受け下落。1株利益、売上高とも予想を下回った。通期のガイダンスも公表し、予想を下回る売上高見通しを示している。
電気自動車(EV)向けの充電ステーションを手掛けるチャージポイント<CHPT>が決算を受け大幅安。売上高が予想を下回ったほか、第3四半期のガイダンスで予想を下回る売上高見通しを示した。従業員の15%を削減する人員削減計画も発表。
低軌道衛星を利用したブロードバンド・ネットワークを構築するASTスペースモバイル<ASTS>が大幅安。最大4億ドルの株式売却契約を複数の金融機関と締結したことが嫌気されている。
アプライド・デジタル<APLD>が急伸。エヌビディア<NVDA>や不動産会社リレイティド社などの投資家が同社に1億6000万ドルの出資を行うと発表したことが材料視されている。
HPエンタープライズ<HPE> 17.64(-1.13 -6.02%)
C3・ai<AI> 21.12(-1.89 -8.21%)
ロク<ROKU> 66.70(+3.15 +4.96%)
ベリント・システムズ<VRNT> 26.54(-3.33 -11.15%)
チャージポイント<CHPT> 1.39(-0.30 -17.75%)
ASTスペースモバイル<ASTS> 28.45(-4.63 -14.00%)
アプライド・デジタル<APLD> 5.37(+2.13 +65.74%)
アップル<AAPL> 222.38(+1.53 +0.69%)
マイクロソフト<MSFT> 408.39(-0.51 -0.12%)
アマゾン<AMZN> 177.89(+4.56 +2.63%)
アルファベットC<GOOG> 158.60(+0.79 +0.50%)
テスラ<TSLA> 230.17(+10.76 +4.90%)
メタ<META> 516.86(+4.12 +0.80%)
AMD<AMD> 139.44(-1.43 -1.02%)
エヌビディア<NVDA> 107.21(+1.00 +0.94%)
イーライリリー<LLY> 912.75(-33.56 -3.55%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。