【本日の見通し】ドル高円安の流れ続く
【本日の見通し】ドル高円安の流れ続く
海外市場でドル円は一時154円45銭を付けた。その後も154円台での推移とドル高円安基調が継続している。注目された3月の米小売売上高が予想を大きく超える伸びとなったことに加え、前回値の上方修正も見られ、相当に力強い結果となった。米景気の底堅さが示されたことで、今月の米雇用統計、消費者物価指数と合わせ、米利下げ開始時期の後ずれ見通しが広がっている。
昨年末時点で3月を織り込んでいた米国の利下げ開始は、その後の指標の強さで3月初め時点で6月を織り込む動きとなった。その後も米指標は強く、6月見通しが徐々に後退。昨日の指標を受けて、9月以降の開始を見込む動きが強まった。9月時点でも四分の一以上が据え置きを見込んでおり、年内の利下げについても、46%程度が1回以下と見ている状況。年内3回を見込んでいた状況からの大きな変化がドル高につながっている。
ドル円は水準的には介入を強く警戒するところとなっているが、米経済の強さを受けたドル高の中では影響が抑えられること、他国の理解を得にくいことなどから、難しくなっている。明日から開催されるG20において、ドル高が議題となり、鈴木財務相などが他国に説明を行ったうえでの実施であれば可能性はあるものの、G20直前である今日の実施はかなり難しいという印象。
ドル円は155円を意識する展開が見込まれる。
ユーロドルは先週末も下値を支えた1.0620前後がしっかり。戻りが鈍く、今後下抜けが期待されるが、いったん調整が入る可能性がある。
ユーロ円は対ドルでのユーロ売りもあり、今月の高値までまだ結構あり、買いが入りやすい地合いか。
MINKABU PRESS 山岡和雅

執筆者 : MINKABU PRESS
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