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2024年のドル円相場展望

為替 

2024年のドル円相場展望

 新年あけましておめでとうございます。
 2024年も同ニュースを宜しくお願いします。

 さて、新年ということで1年の相場展望です。

 昨年、2023年のドル円は総じてドル高円安となりました。年間を通しての安値は1月に付けた127円22銭。高値は11月に付けた151円91銭で、1年の値幅は24円69銭です。2022年の値幅は38円48銭ありますので、それに比べるとおとなしく見えますが、これは2022年が1986年以来という大きなレンジ幅となっただけで、2000年台に入って2番目の広さとなっています。2021年まで5年ほど続いた10円前後の凪相場(2019年に至っては年間レンジが8円に届かず)と比べてかなりの動きです。

 11月続いたドル高円安最大の要因は日米の金利差です。2020年のパンデミックを受けて米国の金利が事実上ゼロとなり、日米の金利差もほとんどなくなりましたが、2022年3月 に始まった米国の利上げが2023年7月まで続き、現状の5.25-5.50%となりました。日本は2016年から短期金利をマイナス0.1%にしたままですので、金利差がかなり広がっています。

 利上げの要因となった米国の物価は、昨年6月をピークに低下、最新11月はCPI前年比が+3.1%、PCEデフレータ前年比+2.6%まで鈍化しており、インフレターゲットの2%到達が目前まで見えてきました。

さらに、利上げを受けても力強さを見せていた米国の雇用市場がここにきて鈍化傾向を強めており、早期利下げ開始期待が広がる展開となって、年末にかけてドル売り円買いが進んでいます。

一方、日銀に関しては昨年4月から消費者物価指数(除生鮮)前年比がインフレターゲットの2%を超えた状況が続いており、マイナス金利の解除期待が広がっています。海外勢を中心に解除に向けた地ならしが期待された12月の日銀会合は、従来の緩和姿勢維持を示しましたが、主な意見で金融正常化のタイミングが近づいているなどの発言があるなど、解除に向けた機運が高まってきています。

米国の利下げと、日本の小幅とはいえ利上げとなるマイナス金利解除を2024年の比較的早い段階に控え、11月に付けた昨年高値からのドル安円高の流れが2024年も当面は続くと見ています。

米国の来年中の利下げについては、12月のFOMCで3回が示唆されましたが、短期金利市場は6回もしくは7回を見込む動きとなっています。金利市場が期待するような積極的な利下げを為替市場でも織り込みに行くようだとドル売りが加速する可能性もあります。

まずは、期待されている3月に米国が利下げを実施するか。そして日本が3月もしくは4月の会合でマイナス金利解除を行うかが2024年最初のポイントです。

その後は米国の利下げペースと最終的な利下げの終着点見通しなどを注目ポイントにドル安主導で2024年後半へ向かうという流れを見ています。

年の後半は米大統領選の不透明感があり、現状での予想は難しいです、状況によってはかなり大きなドル売り進行まで見込む必要があるかもしれません。

ミンカブソリューションサービシーズ外国為替情報担当編集長 山岡和雅

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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