東京株式(大引け)=308円高、欧米株高受け4日ぶり反発
12日の東京株式市場はリバウンド狙いの押し目買いが優勢となり、日経平均は切り返しに転じた。朝高後に値を消す場面もあったが、その後は買い直され、後場は一段高に買われた。
大引けの日経平均株価は前営業日比308円61銭高の3万2776円37銭と4日ぶり反発。プライム市場の売買高概算は13億6823万株、売買代金概算は3兆3837億円。値上がり銘柄数は1392、対して値下がり銘柄数は389、変わらずは54銘柄だった。
きょうの東京市場はリスク選好の地合いだった。前日の欧州株市場で主要国の株価が上昇、米国株市場でもハイテク株中心に買われ、NYダウが3日続伸、ナスダック総合株価指数も続伸するなど強さを発揮したことで、投資家心理が改善した。米金融引き締めが長期化することへの警戒感が後退する一方、外国為替市場でドル高・円安方向に振れたことも追い風となった。国内では日銀の政策変更思惑から長期金利が上昇傾向にあり、これがグロース株に重荷となる場面もあったが、後場は日経平均が上げ幅を広げ、結局この日の高値圏で着地した。半導体関連や総合重機メーカーを除き主力どころも総じて高く、値上がり銘柄数はプライム市場の76%を占める買い気の強い相場だった。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>が堅調、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも頑強な値動きをみせた。トヨタ自動車<7203>が高く、武田薬品工業<4502>も買いが優勢。ファーストリテイリング<9983>がしっかり、楽天グループ<4755>も上値を追った。正栄食品工業<8079>、宮越ホールディングス<6620>が急騰、芦森工業<3526>、萩原工業<7856>も値を飛ばした。日本軽金属ホールディングス<5703>、河西工業<7256>などが物色人気。くら寿司<2695>も高い。
半面、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>など半導体製造装置関連株が下落、三菱重工業<7011>も大きく売られたほか、IHI<7013>が急落、川崎重工業<7012>の下げも目立つ。ネクステージ<3186>はストップ安に売り込まれた。フリービット<3843>が大幅安、新明和工業<7224>も大きく水準を切り下げている。
出所:MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS
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