ダウ平均は4日続伸 前日に引き続き予想下回る指標を受けて株価上昇=米国株前半
NY株式30日(NY時間13:28)
ダウ平均 34909.32(+56.65 +0.16%)
ナスダック 14027.18(+83.42 +0.60%)
CME日経平均先物 32360(大証終比:+80 +0.25%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は小幅に4日続伸。前日に引き続き、この日発表になったADP雇用統計と第2四半期GDP確報値を受けて、米国債利回りが下げの反応を見せ、株式市場はポジティブな反応を見せた。一時戻り売りが強まり、ダウ平均は下げに転じる場面が見られたものの、直ぐにプラス圏を回復している。
市場は明日以降に発表になるPECデフレータと米雇用統計の数字を待っている中で、前日や本日のデータは、慎重なFRBへの期待を正当化しており、米株式市場もポジティブな反応を見せている。前日からの米経済指標を受けて短期金融市場ではFRBの利下げ開始を来年7月から6月に前倒ししている。
「現在の金融市場にとって最大の関心はFRBの金融政策の行方であり、マクロ経済がFRBの長期利上げ休止を許容するかどうかだ。きのうの指標は、パウエル議長が一時停止できることを示唆している」との指摘が出ていた。また、「米国株は8月に入って初めて強気の流れを見せている」との声も聞かれる。
ただ、FRBの利上げサイクル終了への見方が強まっているが、これらのニュースをゲーム・チェンジャーと呼ぶのは時期尚早で、今後の米インフレ指標は新たにタカ派な息吹を吹き込む可能性を秘めているとの指摘も出ている。
明日のPCEデフレーターは前回の前年比3.0%から3.3%への上昇が見込まれ、金曜日の米雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)の伸びは鈍化が見込まれているものの、平均時給は4.4%から4.3%への微減に留まると見られている。9月13日に予定されている米消費者物価指数(CPI)は前月比0.6%と高い上昇が予想されている状況。パウエル議長をはじめとするFRB高官は、インフレが依然として高過ぎると警告しており、特にCPIは米国債利回りを上昇させ、株安を導く可能性があるという。
決算関連では、HP<HPQ>が前日の決算を受けて下落。需要は期待していたほど急速に改善しておらず、プリンター事業の逆風も警戒されている。
なお、本日は引け後にセールスフォース<CRM>の発表が予定されている。
HP<HPQ> 29.17(-2.21 -7.03%)
アップル<AAPL> 187.42(+3.30 +1.79%)
マイクロソフト<MSFT> 328.49(+0.08 +0.02%)
アマゾン<AMZN> 135.09(+0.18 +0.13%)
アルファベットC<GOOG> 136.27(+0.78 +0.58%)
テスラ<TSLA> 258.27(+1.09 +0.42%)
メタ・プラットフォームズ<META> 297.28(-0.71 -0.24%)
AMD<AMD> 106.76(+0.84 +0.79%)
エヌビディア<NVDA> 498.12(+10.28 +2.11%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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