アジア株 上海香港は上げ拡大、当局が株価押し上げに「強い決意」 それでもなお上昇の持続性に懐疑的
アジア株 上海香港は上げ拡大、当局が株価押し上げに「強い決意」 それでもなお上昇の持続性に懐疑的
東京時間14:02現在
香港ハンセン指数 18504.20(+373.46 +2.06%)
中国上海総合指数 3141.82(+43.18 +1.39%)
台湾加権指数 16545.62(+36.36 +0.22%)
韓国総合株価指数 2552.85(+9.44 +0.37%)
豪ASX200指数 7192.10(+32.26 +0.45%)
インドSENSEX30種 65085.89(+89.29 +0.14%)
アジア株は総じて上昇。
上海株と香港株は上げ幅を拡大、引き続き株取引の印紙税引き下げを好感した買いが続いている。中国当局は株取引活性化と投資家の信頼を高めるため、およそ15年ぶりに株式取引に課す印紙税を引き下げた。
上海証券ニュースは投資家は「辛抱強く待つように」との記事を掲載。最近発表された政策は株式市場を押し上げようとする中国当局の「強い決意」を示している。市場が軌道に戻り投資家の信頼が完全に回復するには時間がかかる、投資家は辛抱強く待つべきだと呼びかけた。
2008年の印紙税引き下げの時と同様に当局が大規模な景気支援策を打ち出すのではないかとの期待感が広がっている。
また、このタイミングで米中関係が改善傾向にあることも買いを後押ししているもよう。レイモンド米商務長官は中国北京を訪問し、中国商務相と会談。米中間の貿易や投資などの問題解決について話し合うグループを設立することで合意した。
それでもなお株価上昇の持続性に懐疑的にならざるを得ない、懸念材料は山積みのままだ。不動産不況にデフレ、若者の失業率、消費支出の低迷と、印紙税を引き下げたとことで問題は解消されない。
中国恒大集団はきょうも下落、およそ1年半ぶりに取引を再開した28日には80%超暴落し、上場来安値を更新して取引を終えた。同社は、債務者に条件を理解・検討・評価してもらうため債権者会合を延期したが、債務をまとめる過程が長引けば不透明感がさらに増す可能性がある。
今週は中国8月の製造業PMIと非製造業PMIが発表される。どちらも前回から小幅に低下することが見込まれている。

執筆者 : MINKABU PRESS
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