ダウ平均は再び下げ幅を広げる テスラが決算受け大幅安=米国株後半
NY株式20日(NY時間15:37)
ダウ平均 33704.76(-192.25 -0.57%)
S&P500 4116.90(-37.62 -0.91%)
ナスダック 12027.81(-129.42 -1.06%)
CME日経平均先物 28580(大証終比:-70 -0.25%)
NY時間の終盤に入ってダウ平均は再び下げ幅を広げている。きょうのNY株式市場でダウ平均は3日続落。序盤は売りが先行して始まったものの、下押す動きもなく、中盤にかけて買い戻される場面も見られた。ただ、買戻しを強める雰囲気もなく、終盤にかけて再度下げ幅を広げる展開。
ただ、市場の関心が決算に移る中で、米株式市場は依然として方向感を見い出せない状況が続いているようだ。きょうはテスラ<TSLA>が決算を受けて大幅安となっており、IT・ハイテク株の足を引っ張った。テスラは決算前に一部車種の値下げを発表していたが、マスクCEOは決算で更なる値下げの可能性も示唆していた。また、これまでの値下げで利益率が圧迫されていることも確認された。また、取引開始前にAT&T<T>とアメックス<AXP>が決算を発表していたが、ネガティブな反応を見せた。AT&Tは2桁の下げを記録。
いまのところ、S&P500企業の16%が決算を発表しているが、まちまちな内容で、決定打がない状況。事前の悲観的な見方までは落ち込んではいないものの、少なくとも景気後退を不安視している市場の懸念までは解消されていない。
市場からは、「投資家の関心は決算に集中しているが、決算だけが市場全体を牽引することはない。決算はいまのところまちまちで、全体の方向性よりも、個別に反応している印象だ」との指摘も出ている。
FRBの5月利上げはほぼ固まったようだが、その先が不透明。直近の米経済指標やFOMC委員の発言を受けて、5月のみならず、6月の利上げへの期待も一部では高まっているが、短期金融市場ではまだその確率を25%程度でしか織り込んでいない状況。ただ、年内の利下げ期待は後退しており、株式市場の上値を抑えているようだ。
オンライン教育のチェグ<CHGG>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の20ドルから25ドルに引き上げた。
半導体製造装置のラムリサーチ<LRCX>が決算を受け上昇。前日引け後に1-3月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は予想範囲内だったものの、1株利益が予想を上回った。
カジノのラスベガス・サンズ<LVS>が決算を受け上昇。中国のギャンブラーがマカオに戻って来ていることが示唆された。
精神病・薬物依存症などの治療施設を手掛けるアカディア・ヘルスケア<ACHC>が下落。アナリストが投資判断を「売り」に引き上げ、目標株価も従来の75ドルから63ドルに引き下げた。同社の総合治療センター(CTC)事業に対する懸念を挙げている。
AT&T<T> 17.59(-2.12 -10.74%)
DRホートン<DHI> 107.32(+5.46 +5.36%)
ラスベガス・サンズ<LVS> 61.42(+2.06 +3.46%)
チェグ<CHGG> 18.52(+0.89 +5.02%)
ラムリサーチ<LRCX> 522.34(+31.32 +6.38%)
アカディア・ヘルスケア<ACHC> 72.30(-3.00 -3.98%)
アップル<AAPL> 165.79(-1.84 -1.10%)
マイクロソフト<MSFT> 285.25(-3.21 -1.11%)
アマゾン<AMZN> 103.41(-0.90 -0.86%)
アルファベットC<GOOG> 105.51(+0.49 +0.47%)
テスラ<TSLA> 161.58(-19.01 -10.53%)
メタ・プラットフォームズ<META> 213.15(-2.55 -1.18%)
AMD<AMD> 89.62(-0.32 -0.36%)
エヌビディア<NVDA> 270.64(-8.67 -3.10%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。