タイソンフーズが決算受け下落 インフレが鶏肉と豚肉の売り上げを圧迫=米国株個別
食肉のタイソンフーズ<TSN>が下落。取引開始前に4-6月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は予想を上回ったものの、1株利益は予想を下回った。インフレに見舞われており、高騰するコストと厳しい労働市場が鶏肉と豚肉の売り上げを圧迫した。同社は声明で「物価高が消費者を抑制させ、肉の売り上げが鈍化している」と述べた。
食肉の旺盛な需要には支えられているものの、高インフレによる景気後退懸念から、買い物客が高級ステーキから安価な部位に切り替え、レストランへの来店を控え始めている。同時に飼料コスト上昇により、酪農家は牛の頭数を減らしており、今後数カ月は牛や豚の価格が上昇することになりそうだ。
同社のキングCEOは「牛の頭数を追うパッカーが増え、それは非常にタイトになるだろう」と述べていた。
アナリストからは、同社の業績は我々が期待していたものより若干低かったが、鶏肉部門の収益性回復においては再び正しい方向に向かっている」との見解も聞かれた。
(4-6月・第3四半期)
・1株利益(調整後):1.94ドル(予想:1.98ドル)
・売上高:135億ドル(予想:133.1億ドル)
販売量
牛肉:+1.3%(予想:-3.1%)
豚肉:-1.7%(予想:-5.2%)
鶏肉:-2.1%
加工肉:-8.5%(予想:-6.4%)
海外・その他:+21.9%(予想:+2.5%)
・営業利益(調整後):9.98億ドル(予想:10.2億ドル)
(通期見通し)
・売上高:520~540億ドル(予想:527.7億ドル)
(NY時間12:52)
タイソンフーズ<TSN> 80.33(-7.12 -8.14%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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