日銀金融政策決定会合後に一時円買い=東京為替概況
昼過ぎに結果が発表された日銀金融政策決定会合は、市場予想通り緩和政策の維持を決めた。注目された日銀経済・物価情勢の展望(展望レポート)では2022年度の物価見通しを前回の+1.9%から+2.3%に引き上げた。引き上げ自体は市場予想通りとなったが、引き上げ幅が大きかったこともあり、海外勢を中心に今後の緩和姿勢後退を期待する動きが広がり、発表後に円買いが入った。
今日のドル円は138円20銭台でスタート後、日銀金融政策決定会合の緩和維持見通しへの期待もあり、朝方138円55銭前後まで上昇。その後調整が入って138円30銭台で発表を迎えた。発表後の円買いに138円01銭を付ける動きを見せたが、日本勢を中心に今後も相当期間緩和姿勢維持の見通しが広がっていることもあり、下げ分をいったん戻す形に。もっともその後再び円買いが入り138円10銭割れを付けている。
この後ECB理事会を控えるユーロドルは、朝の1.0180前後から1.0220台まで上昇。ECB理事会では0.25%利上げと0.5%利上げの見通しがほぼ拮抗している。イタリアの政局不安もあり昨日は0.25%利上げを見込む動きが見られたが、ユーロ圏消費者物価指数が過去最高水準となる8.6%まで上昇していることもあり、東京市場は0.5%利上げ期待のユーロ買いに。
ユーロ円はドル円の下げとユーロドルの上げが交錯。基調はしっかりも振幅を交える展開に。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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