ダウ平均は反発 買い場探しとの声も ナイキが上昇=米国株概況
NY株式22日(NY時間16:25)
ダウ平均 34807.46(+254.47 +0.74%)
S&P500 4511.61(+50.43 +1.13%)
ナスダック 14108.82(+270.36 +1.95%)
CME日経平均先物 27490(大証終比:+420 +1.53%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反発。前日はパウエルFRB議長の講演が先週のFOMCのタカ派姿勢を踏襲したうえ、大幅利上げの可能性も示唆していた。議長は、インフレはあまりにも高過ぎるとし、必要なら0.50%の大幅利上げの可能性を強調。パウエル議長の発言を受け、一部の市場参加者は利上げ予想を引き上げ、5月と6月のFOMCでは0.50%の利上げとの見通しも出ている。
議長の発言を受けて前日の米株式市場は軟調な反応を見せたが、市場からは楽観的な見方も出ている。議長のタカ派な発言にもかかわらず、前日の米株式市場は下押しまでは見られなかった。最後の1時間は買戻しも見られており、市場は買い場探しの気配が強まっているのではとの声が出ている。エネルギー、コモディティ関連株は引き続き堅調な動きを見込んでいるほか、金利上昇で銀行株も機会を見出し、IT・ハイテク株もかなり割安に見えるという。
ウクライナ情勢次第に面もあるが、年初からの下げ相場も一服し、そろそろ春以降のリバウンド相場への期待感も出つつあるのかもしれない。
エネルギー株は下落しているものの、銀行や産業、IT・ハイテク株が上昇。銀行株については、3年債と10年債の米国債利回りが逆イールドになっているものの、同セクターは依然として、質への逃避と相対的価値があるとの指摘も出ている。金融危機以前の有害でクレジットに敏感なセクターから、キャッシュリッチで1株利益の変動が小さいセクターへと変貌を遂げているとも指摘した。
きょうはナイキ<NKE>が上昇し、ダウ平均をサポート。前日引け後に12-2月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。サプライチェーン問題が引き続き経営を圧迫しており、通常よりも多くの商品を輸送中に立ち往生させているが、供給は第4四半期に改善を見込んでいる。すべての地域で予想を上回る売上高を計上しており、特に中国市場での低調さを克服したことも示された。
ユーザーID管理などのソフトウエア開発を手掛けるのオクタ<OKTA>が下落。ハッキング集団のラプサス$が、同社が手掛ける数千の顧客企業のシステム特権に内部アクセスしたと主張した。
アルミニウムと鉄の鉄道車両の設計・製造を手掛けるフレイトカー・アメリカ<RAIL>が大幅高。10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株損益が予想外の黒字となったほか、売上高も予想を上回った。車両出荷台数の見通しも上方修正した。
ナイキ<NKE> 133.09(+2.90 +2.23%)
オクタ<OKTA> 166.43(-2.98 -1.76%)
フレイトカー・アメリカ<RAIL> 5.41(+1.05 +24.08%)
アップル<AAPL> 168.82(+3.44 +2.08%)
マイクロソフト<MSFT> 304.06(+4.90 +1.64%)
アマゾン<AMZN> 3297.78(+67.95 +2.10%)
アルファベットC<GOOG> 2805.55(+75.98 +2.78%)
テスラ<TSLA> 993.98(+72.82 +7.91%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 216.65(+5.16 +2.44%)
AMD<AMD> 114.78(-1.14 -0.98%)
エヌビディア<NVDA> 265.24(-2.10 -0.79%)
ツイッター<TWTR> 38.43(+0.99 +2.64%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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