HPエンタープライズが決算受け上昇 粗利益率の改善で質向上=米国株個別
HPエンタープライズ<HPE>が上昇。前日引け後に11-1月期決算(第1四半期)を発表し、売上高は予想を下回ったものの、1株利益は予想を上回った。ガイダンスも公表しており、通期の1株利益は予想を上回る見通しを示した。四半期配当は1株0.12ドルを維持。データ処理ツールに対する需要が堅調だった。
同社のロッビアティCFOは声明で、「サプライチェーンの制約が続く中で粗利益率の改善によって利益の質を向上させた」と述べた。同社は顧客にサブスクによる追加サービスの支払いを促すことで、データセンターやサーバーなどのハードウェアの依存度を下げようとしている。
なお、サブスクのSaaSモデルによる将来の支払いを反映した年換算収益は第1四半期に23%急増した。受注高は20%増加し、3四半期連続で20%超増加した。
インテリジェント・エッジ部門は、企業がデータを外部のストレージセンターに転送する代わりに、データが発生した場所で収集・処理できるようにする製品を扱っているが、売上高が市場の予想を上回った。
同社のネリCEOは「明らかにエッジが光っていたのだろう。デジタルトランスフォーメーションを推進するための最初のステップは接続性で、それがエッジで途方もない量の接続性を目にする理由だ」と述べている。
アナリストは、粗利益率が33.9%と予想を上回った点に着目し、部品の仕入れ価格上昇とサプライチェーン問題を考慮すれば、同社の利益率はポジティブ材料だとの指摘も出ていた。
(11-1月・第1四半期)
・1株利益(調整後):0.53ドル(予想:0.46ドル)
・売上高:69.6億ドル(予想:70.2億ドル)
コンピュート:30.2億ドル(予想:30.6億ドル)
HPC&AI:7.9億ドル(予想:8.5億ドル)
インテリジェント・エッジ:9.01億ドル(予想:8.35億ドル)
ストレージ:11.6億ドル(予想:12.3億ドル)
金融サービス:8.42億ドル(予想:8.63億ドル)
企業投資およびその他:3.25億ドル(予想:3.31億ドル)
・粗利益率(調整後):33.9%(予想:33.3%)
・営業利益率(調整後):11.0%(予想:10.1%)
(2-4月・第2四半期見通し)
・1株利益(調整後):0.41~0.49ドル(予想:0.45ドル)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):2.03~2.17ドルに据え置き(予想:1.96ドル)
・FCF:18.0~20.0億ドルに据え置き(予想:21.9億ドル)
(NY時間09:50)
HPエンタープライズ<HPE> 16.42(+1.01 +6.55%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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