ダウ平均は大幅続伸 年初からの急落に一服感も=米国株前半
NY株式8日(NY時間12:57)
ダウ平均 35439.92(+348.79 +0.99%)
ナスダック 14184.48(+168.81 +1.20%)
CME日経平均先物 27405(大証終比:+125 +0.46%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は大幅続伸。上げ幅は300ドルを超えている。序盤はIT・ハイテク株など成長株に売りが先行したものの、徐々に買いが優勢となっている。取引開始前に発表になったファイザー<PFE>の決算が冴えない内容だったことも売り圧力を強めたようだ。
しかし、年初からの急落に一服感も出始めているのか、下値では押し目買いも出るようになり、徐々に買い圧力を強めている。FRBの利上げ期待が高まり、株式市場を圧迫していたが、それもだいぶ織り込まれて来ている面もある。市場は次の展開を模索しているようだ。
そのような中、先行きに対して強弱まちまちな見方が出ている。弱気派からは、見掛けよりもリスクが高まっている恐れがあるとの指摘が出ている。今年に入ってからの日中での激しい相場変動と単一銘柄の大幅な値動きは、水面下での「乱流」の発生を示していると指摘。現在の株価水準から15%を超える下落にならない限り、米金融当局が市場の支援に乗り出すことはないという。
一方、強気派からは、株式相場の上昇はほぼ間違いないとの見方が出ていた。恐怖指数として知られるVIX指数が1カ月移動平均を50%余り上回る水準に上昇しており、その場合、買いシグナルが現れるという。VIXの移動平均からの上方乖離の指標は過去30年間に渡り、景気後退期を除けば100%正確だという。直近では1月25日にシグナルが見られたという。
いずれにしろ、年初からの下げを調整しつつ、次のアクション待ちの段階に入っているものと思われる。
セクター別ではエネルギー株や自動車株は下落しているものの、銀行やIT・ハイテク、産業株が上昇。自動車株についてはアナリストがGM<GM>の投資判断を「中立」に引き下げたことが嫌気。2022年の同社の見通しが予想よりも低い点に着目し、パンデミック開始以来最も大幅に同社の利益見通しを下方修正した。GMの下げを受けて、フォード<F>も連れ安。
ホームフィットネスのペロトン・インタラクティブ<PTON>が大幅続伸。取引開始前に決算発表とともにフォーリーCEOの辞任を発表した。新CEOには、スポティファイ<SPOT>やネットフリックス<NFLX>で幹部を務めたマッカーシー氏を指名。2月9日から就任する。アクティビスト(物言う株主)の要求に屈した格好となった。
アムジェン<AMGN>が上昇。前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、売上高は予想範囲内だったものの、1株利益は上回った。販管費を圧縮したほか、新型ウイルス感染症の抗体医薬生産に伴う収入が大きく伸びた。
ハーレー・ダビッドソン<HOG>が決算を受け大幅高。1株損益が予想外の黒字となったほか、売上高も予想を上回った。バイク関連の売上高が予想以上に伸びた。出荷台数も予想を上回っている。
ペロトン<PTON> 38.84(+9.09 +30.56%)
アムジェン<AMGN> 241.92(+18.39 +8.23%)
GM<GM> 49.43(-1.29 -2.53%)
フォード<F> 17.68(-0.22 -1.20%)
ハーレーダビッドソン<HOG> 41.55(+5.43 +15.02%)
アップル<AAPL> 174.75(+3.09 +1.80%)
マイクロソフト<MSFT> 304.67(+3.72 +1.24%)
アマゾン<AMZN> 3211.74(+53.03 +1.68%)
アルファベットC<GOOG> 2789.76(+11.00 +0.40%)
テスラ<TSLA> 921.26(+13.92 +1.53%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 220.22(-4.69 -2.09%)
AMD<AMD> 127.40(+3.73 +3.02%)
エヌビディア<NVDA> 249.90(+2.62 +1.06%)
ツイッター<TWTR> 36.10(+0.06 +0.15%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。