JPモルガンが軟調 ローンの伸びが冴えず=ダウ採用銘柄
取引開始前にJPモルガン<JPM>が4-6月期決算(第2四半期)を発表し、パンデミック時に備えて積んだ貸倒引当金の戻し入れが22.9億円と予想以上だったことも支援し、1株利益は予想を上回る結果となった。トレーディング部門も債券・為替・商品(FICC)部門の収益は44%の減収となったものの、予想範囲内に留まったほか、株式や投資銀行の収益は予想以上となった。一方、ローンの伸びが冴えず、利付資産利回りは1.62%と予想(1.99%)以上に低かった。
同行のダイモンCEOは声明で「今四半期も環境が改善し続け、大幅な準備金の戻し入れの恩恵を受けた格好となったが、以前も述べた通り、これらはコア利益または経常利益として考慮していない」と述べている。
決算を受けてJPモルガン株は軟調に始まっている。
(4-6月・第2四半期)
・1株利益(調整後):3.78ドル(予想:3.15ドル)
・営業収益(調整後):314.0億ドル(予想:300.6億ドル)
FICCトレーディング:41.0億ドル(予想:41.2億ドル)
株式トレーディング:26.9億ドル(22.1億ドル)
投資銀行:34.2億ドル(予想:29.4億ドル)
・貸倒引当金戻入:22.9億ドル(予想:3.27億ドル)
・利付資産利回り:1.62%(予想:1.99%)
・貸倒償却:7.34億ドル(12.4億ドル)
(NY時間09:41)
JPモルガン<JPM> 156.92(-1.08 -0.69%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。