ユーロ円は年初来高値圏 欧州委員会は見通し上方修正=NY為替
きょうのNY為替市場はこの日発表の米消費者物価指数(CPI)が予想を大きく上回る強い内容となったことで、ドル買いが強まっている。半面、ユーロは戻り売りが強まる展開となっているが、ドル円に買い戻しが強まっていることから、ユーロ円は買いの反応がみられており、一時132.40円付近まで上昇している。今週初につけた年初来高値が132.50円にあるが、その水準をうがう展開となっている。
きょうは欧州委員会が経済見通しを公表し、今年のユーロ圏の成長見通しを従来の3.8%から4.3%に上方修正していた。ワクチン展開の加速と復興基金の稼働、そして、世界経済回復による輸出への追い風が見通しを改善させたとしている。8000億ユーロの復興基金の効果を初めて予想に反映させた格好。
来年には温暖化対策やデジタル化プロジェクトの資金がさらに流れ込みことから、成長はさらに加速すると予想している。ただ、回復ペースは依然として域内でまちまちで、フランス、スペイン、イタリアの経済がパンデミック以前の水準を回復するのは来年になるとみているようだ。
また、インフレについては、今年は1.7%に上昇するが、22年には1.3%に低下すると予想している。景気回復が予想以上に強い場合や現在起きている供給不足の問題が長引く場合は、さらに上昇する可能性があるとも指摘した。
EUR/USD 1.2077 EUR/JPY 132.35 EUR/GBP 0.8591
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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