アメックスが決算発表 パンデミックで法人はなお苦戦=米国株個別
アメックスが10-12月期決算(第4四半期)を発表しており、1株利益は予想を上回ったものの、営業収益は予想の範囲内だった。同社は2020年は目標と一致したと述べた。また、先日発表の銀行同様に、マクロ環境の見通しが改善したとし、事前に積み上げていた貸倒引当金から1.11億ドルを戻し入れている。
スケリCEOは発表資料で、「回復のペースに引き続き注視しているが、2022年に2020年に期待していた1株利益に戻るという目標達成に注力している」と述べた。同社はパンデミック前には通期の1株利益の見通しを8.85ドル~9.25ドルを見込んでいた。
同CEOはまた、「カード会員の支出は回復を続けており、旅行や娯楽以外の支出は2四半期連続でパンデミック前の水準を上回っている」とも述べていた。ただ、法人会員については、「パンデミックで出張を制限していることから、支出は依然として15%減少の2775億ドルに留まった」と語っている。カード利用に伴う会員への還元費用は23億ドルとなり予想を上回った。
2021年のガイダンスについては2つのシナリオを公表しており、マクロ環境や貸し倒れ、与信が第4四半期と比較して安定すれば、1株利益は5ドルを想定。一方、マクロ環境や貸し倒れ、与信が改善すれば7ドルを想定している。
なお、株価は4日続落している。
(10-12月・第4四半期)
・1株利益:1.76ドル(予想:1.29ドル)
・営業収益:93.5億ドル(予想:94億ドル)
・取扱高:2775億ドル(予想:2771億ドル)
・貸倒引当金戻入額:1.11億ドル(予想:-8.93億ドル)
・カード利用還元費用:23億ドル(予想:22.2億ドル)
(NY時間09:55)
アメックス 117.76(-3.40 -2.80%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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