ユーロ高抑制にはマイナス金利深掘り以外に選択肢はないが、可能性は小さい=NY為替
きょうのECB理事会を受けてユーロが買われており、ユーロ円も129円手前まで上昇する場面がみられた。ただ、本日126.35円付近に来ている21日線の下での推移が続いており、調整の流れは続いている。126円台を回復し21日線を試に行くか、明日以降の注目となる。
ECBはきょうの声明で、「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の全範囲を使用する必要はない」と述べていた。市場からは、感染拡大が一向に収束の気配を見せず、ドイツなどが部分的都市封鎖の延長措置を講じている割には、ECBはハト派色の薄いスタンスを採用したとの印象が広がっているようだ。
また、直近のユーロ高に対するECBのスタンスも注目だったが、ラガルドECB総裁は会見で、「為替レートを監視している」と繰り返し述べていた。ECBもユーロ高を気にしている姿勢を垣間見せていたが、市場からは、ECBが急激なユーロ高を抑えるためには、中銀預金のマイナス金利を深掘りする以外に選択肢はないとの意見も出ている。ただし、現段階で、そのような措置をECBが採用する可能性は小さいと見られているようだ。
EUR/JPY 125.88 USD/JPY 103.52 EUR/USD 1.2160
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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