セールスフォースが決算受け大幅安 スラックも連れ安 買収合意を正式発表=ダウ採用銘柄
CRM(顧客管理)ソフトウエアを手掛けるセールスフォースが前日引け後に、企業向けコミュニケーションツールのスラックとの買収合意を正式に発表した。観測報道は先週に伝わっていた。
現金と株式交換による買収で、スラックの価値を277億ドルで評価している。スラックの株主は1株につき26.78ドルの現金とセールスフォース株0.0776株を受け取る。前日終値からの単純計算で約45.50ドルとなる。
きょうのスラック株とセールフォース株は下落して始まっている。株式交換が含まれていることから、スラック株はセールフォース株の下げに連れ安しているようだ。
セールスフォースが8-10月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益が予想を大きく上回ったほか、売上高も予想を上回った。しかし、市場の反応は冴えない。受注の伸びが鈍化したほか、第4四半期についても鈍化を見込んでいる。また、1株利益の見通しも予想を下回ったことが嫌気されている模様。今回のスラック買収は割高との指摘も加わって、アナリストからは投資判断引き下げも伝わっていた。
なお、セールスフォースはフォーキンスCFOが1月末で退任する人事も発表した。後任は法務部門の責任者を務めるウィーバー氏が就任する見通し。
◆セールスフォース決算
(8-10月・第3四半期)
・1株利益(調整後):1.74ドル(予想:0.75ドル)
・売上高:54.2億ドル(予想:52.5億ドル)
サブスクリプションとサポート:50.9億ドル(予想:49.4億ドル)
(11-1月・第4四半期見通し)
・1株利益(調整後):0.73~0.74ドル(予想:0.86ドル)
・売上高:56.7~56.8億ドル(予想:55.2億ドル)
(2-4月・第1四半期見通し)
・売上高:56.8~57.2億ドル(予想:55.2億ドル)
(2022年通期見通し)
・売上高:254.5~255.5億ドル
(NY時間09:52)
セールスフォース 216.62(-24.74 -10.25%)
スラック 42.42(-1.42 -3.24%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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