ドル売り優勢 リスク選好の動きも
ドル売り優勢 リスク選好の動きも
ドル円は一時106.60台まで、NY市場では値を戻すも戻りやや鈍い
【東京市場】107円割れ
ドル円は107円を割り込む動きを見せた。クロス円も軒並みの円高進行。ユーロ円は120円50銭割れポンド円は134円50銭台まで。
前日の海外市場から続くリスク警戒の動きが円買いにつながった。ドル円に関しては、昨日はドル円以外の通貨でのドル買いの動きがドル円の下値を支える格好となったが、アジア市場では円買いの動きが勝る格好に。
ユーロ円やポンド円は戻りがあまりなく、頭の重さが印象的。NY午後のもみ合いレンジを東京朝に割り込むと、円買いの動きが強まる格好となった。
【ロンドン市場】ドル売り優勢
ドル売りの動きが優勢となり、ドル円は序盤に106円71銭までと東京市場の下げがさらに強まった。
安値からは少し戻すも106円台での推移と頭が重い。
東京市場は円高が優勢もこの時間帯はドル安が主導。ユーロドルが1.12台半ばから1.13に迫る動き。
米5年債利回りが過去最低水準を更新するなど債券利回りの低下が重石に。
【NY市場】ドル売り継続
午前中にドル円は106円60銭台まで。その後は週末前とあって買い戻しが入ったが
107円手前の売りが頭を抑えており、上値の重さが感じられる展開に。
ユーロドルは113台を回復する動き。
【本日の見通し】株高からのリスク選好
先週末の米国市場で米株高の動きが目立った。
ロンドン市場で見られた債券高(利回低下)の動きも株高に押されて落ち着いており。
リスク選好が主導する展開に。
ドル円は先週末海外市場から週明けにかけて目先107円が重くなっているが
上抜けしていく勢いは十分にありそうで、やや上値期待の強い展開か。
もっとも新型コロナがらみで一気の反動もある不安定な展開だけに
突っ込んだ売り買いには注意したいところ。
上値を意識しつつ、基本は106円台半ばから107円台半ばのレンジを意識。
【本日の戦略】押し目買い
ドル円はレンジの中で上値トライを意識
下がったところを丁寧に拾いたい。
106円台半ばを割り込むようだといったん方針撤回。
ユーロは週末のEU首脳会議を前に、突っ込んだ動きを避けたいところで
方向性を探りたい。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《7/10 金曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 107.21 1.1285 120.98
高値 107.26 1.1325 121.07
安値 106.65 1.1255 120.27
終値 106.93 1.1300 120.86
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《7/10 金曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 22290.81 -238.48
DOW 26075.30 +369.21
S&P 3185.04 +32.99
Nasdaq 10617.44 +69.69
FTSE 6095.41 +45.79
DAX 12633.71 +144.25
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《7/10 金曜日の商品市場》
NY原油先物8月限(WTI)(終値)
1バレル=40.55(+0.93 +2.35%)
NY金先物8 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1801.90(-1.90 -0.11%)
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《7/10 金曜日に発表された主な経済指標》
【日本】
国内企業物価(6月)08:50
結果 -1.6%
予想 -2.0% 前回 -2.7%(前年比)
結果 0.6%
予想 0.3% 前回 -0.4%(前月比)
【トルコ】
失業率(4月)16:00
予想 N/A 前回 13.2%
【米国】
生産者物価指数(6月)21:30
結果 -0.2%
予想 0.4% 前回 0.4%(前月比)
結果 -0.3%
予想 0.1% 前回 -0.1%(コア・前月比)
結果 -0.8%
予想 -0.2% 前回 -0.8%(前年比)
結果 0.1%
予想 0.4% 前回 0.3%(コア・前年比)
【カナダ】
雇用統計(6月)21:30
結果 95.29万人
予想 70.00万人 前回 28.96万人(雇用者数)
結果 12.3%
予想 12.1% 前回 13.7%(失業率)
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《7/10 金曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【中国】
*中国外務省
米制裁への対抗措置を講じる方針を表明、ウイグル人権関連で。
*中国
6月の経済全体ファイナンス規模、3.43兆元(予想3.05兆元)
6月の新規融資1兆8100億元(予想1兆8000億元)
【インド】
*インド統計当局
5月分の鉱工業生産に関して、比較可能なデータ提供できずと表明。
【米国】
*カプラン・ダラス連銀総裁
皆がマスク着用すれば、米経済成長もっと速くなる。
*トランプ大統領
第2段階の米中貿易合意は、現時点では可能性低い。
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《本日予定されている主な経済指標》
【日本】
第3次産業活動指数(5月)13:30
予想 -4.0% 前回 -6.0%(前月比)
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執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長
1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員