続落、需要見通しは改善も過剰在庫の拡大は継続へ=NY原油概況
NY原油先物6月限(WTI)(終値)
1バレル=23.55(-0.44 -1.83%)
 ニューヨーク原油の期近は続落。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.79~0.44ドル安。その他の限月は0.55ドル安~0.67ドル高。 
 供給過剰が続き、世界的に過剰在庫が増加し続ける見通しであることが相場を圧迫した。新型コロナウイルスの蔓延が一巡した後、世界経済は再始動する方向にあり、石油需要は回復しつつあるが、需給が均衡するほど需要は持ち直していない。世界経済が本格的に動き出す時期は不透明。石油輸出国機構(OPEC)加盟国を中心とした産油国の協調減産や米原油生産量の自然減は過剰在庫の増加ペースを抑制しているが、在庫拡大が反転するほど需要は回復していない。
 サウジアラビア国営のサウジアラムコが公式販売価格(OSP)の引き上げを発表したことや、4月の中国の原油輸入が堅調だったことは買い手がかりとなったが、上げは続かなかった。
 時間外取引で6月限は前日終値水準でもみ合った後、買いが強まった。通常取引開始にかけて26.74ドルまで上昇した。ただ、その後の値動きは反転し、マイナス圏に沈むと22.94ドルまで下げた。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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