ドル円は振幅、株の買い戻しなどが支えに

見通し 

ドル円は振幅、株の買い戻しなどが支えに

豪株が急騰、経済対策など好感

【東京市場】一時107.12円も戻す

ドル円は午前中に107円12銭まで値を落とす展開となった。朝方は107円台後半から108円ちょうど前後にかけてのもみ合い。その後日本株の大幅安などを受けて円買いの動きが広がった。
 週末にはトランプ大統領がニューヨーク州、ニュージャージー州、コネチカット州の一部に対して事実上の封鎖につながる検疫強化をCDCに要請。各州知事らの猛反対などで撤回という動きもあり、新型コロナウイルスの感染拡大懸念が広がる中で、その後ドル売り円買いが広がる展開となった。
 
 安値を付けた後は一転してドル円は回復。朝方400ドル超の下げとなっていたダウ平均先物時間外取引に買い戻しが入り、ドル円の買い戻しに。ユーロドルのユーロ安ドル高が強まり、ドル全面高につながったこともドル円の買い戻しに繋がり、ドル円は107円80銭台に。

 ユーロは対ドル、対円ともに売りが出る展開に。イタリアに次いで感染者が多いスペインが不要不急の経済活動自体の停止を発表。ユーロ圏経済全体の深刻な状況が意識され、売りが強まる格好となった。ユーロドルは朝の1.1150前後から1.1069まで値を落とし、その後も安値圏推移。午前中は円高の動きが広がったこともあり、ユーロ円は120円台から一時118円86銭まで値を落とす場面が見られた。その後は円高の一服で119円台半ばに値を戻している。

【ロンドン市場】神経質な振幅

 朝方は108円台を回復も、107円台半ばへ値を落とし
その後108円を回復と振幅が目立つ展開。

 新型コロナウイルスの感染被害をにらみながら神経質な展開が続いた。
ユーロやポンドの売りが目立つ展開にでユーロドルは1.1050を割り込む動きに。
スペインでの経済活動停止の姿勢が深刻さを意識させた面も。

【NY市場】ドル円108円ばさみ

 大きな方向感は出ず様子見ながらの108円前後での推移。
新型コロナウイルスの感染被害が継続する中で
株式市場には買い戻しの動きも見られ
突っ込んだ動きには慎重。

 ユーロドルはこれまでの上昇の調整が続き1.10台前半を中心とした推移に。

【本日の見通し】神経質な展開続く

 
 当面は神経質な展開が続きそう。
米株の反発を受けて今日のアジア株はしっかりの展開が期待され
ドル円、クロス円の支えに。

 もっとも神経質流れが続く中、状況が簡単に変わる可能性。
主要国は目先の金融緩和などを打ち出した後で、
影響を確認するフェーズに入っており
相場も様子見ムードが広がる展開。
これまでのやや行き過ぎた反応の調整が主体も、
リスク警戒は継続。
新興国を中心に信用力・経済的な余力のない国から
資金逃避の動きなどが強まると相場は再び荒れる可能性。

【本日の戦略】戻り売り

 流れはまだ戻り売りか。
ただ、ドルランドのドル買いランド売りが週明けに進んだように
新興国通貨売りの動きが強まるようだと相場は不安定に。
ストップを確実に。
ドル円は108円台前半を売り、108円台半ば超えでストップの印象も、あまり無理をせず。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《3/30 月曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  107.95  1.1132  120.23
高値  108.29  1.1163  120.23
安値  107.12  1.1010  118.80
終値  107.76  1.1048  119.10

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《3/30 月曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  19084.97 -304.46
DOW   22327.48 +690.70
S&P    2626.65 +85.18
Nasdaq  7774.15 +271.77
FTSE   5563.74 +53.41
DAX   9815.97 +183.45
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《3/30 月曜日の商品市場》
NY原油先物5月限(WTI)(終値)
1バレル=20.09(-1.42 -6.60%)
NY金先物6 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1643.20(-10.90 -0.66%)
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《3/30 月曜日に発表された主な経済指標》

【スイス】
KOFスイス先行指数(3月)16:00
結果 92.9
予想 85.0 前回 101.8(100.9から修正)

【ユーロ圏】
ユーロ圏消費者信頼感・確報値(3月)18:00
結果 -11.6
予想 N/A 前回 -11.6

消費者物価指数(速報)(3月)21:00
結果 0.1%
予想 0.0% 前回 0.4%(前月比)
結果 1.4%
予想 1.3% 前回 1.7%(前年比)

調和消費者物価指数(速報)(3月)21:00
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 0.6%(前月比)
結果 1.3%
予想 1.3% 前回 1.7%(前年比)

【米国】
中古住宅販売成約指数(2月)23:00
結果 2.4%
予想 -1.8% 前回 5.3%(5.2%から修正)(前月比)
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《3/30 月曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*菅官房長官 
緊急事態発令にはぎりぎりの状況 

*コメディアンの志村けんさん死亡

*日本医師会 
緊急事態宣言、感染拡大の状況を見ればもう発令してもよい。

*岸田自民政調会長
感染拡大防止期間は事業や雇用守ることに専念。
感染拡大期と収束後に分けた経済対策重要。
自民の経済対策提言原案は財政支出20兆円、事業規模60兆円。
最低でも確保、経済対策で財政支出20兆円、事業規模60兆円。
経済対策、昨年末の第1弾と合わせ事業規模100兆円に。
消費税の引き下げは賛否両論、引き下げ意見多く。
現金給付の範囲や額は政府との間で調整中。
税の軽減は税調で検討し早急に結論得る。
商品券やキャッシュレスポイントなど様々な手法を用意。

*小池都知事
東京都の感染者数は月曜日時点で累計443人。
4月12日まで3密避ける行動を要請。
バーやナイトクラブで感染が発生している。
中高年にはバー、ナイトクラブへの出入り自粛を。
若者にはカラオケ、ライブハウスへの出入り自粛を。

【米国】
*トランプ大統領
ここ2週間ほどが新型コロナウイルスの感染拡大による死亡者のピークと期待している。
これまでの新型コロナウイルスのガイドラインの期限を4月30日まで延期する。
トランプ大統領は以前はイースター明けの4月12日に多くの米国人が復帰できるとしていた。

*ジェフリーズCFO、新型コロナウイルス感染で死亡 

*ブラード・セントルイス連銀総裁 
米国には10%借り入れを増やす余地がある。

*トランプ米大統領、本日ロシアのプーチン大統領と電話会談の予定。
石油問題について話し合う。
(フォックスニュース)

【豪州】
*モリソン首相
コロナウイルスの感染の影響により職を失った勤労者に対するさらなるサポート発表。
出来る限り速やかに収入のサポートが届くように慎重に対応するとしている。
豪州では失業率が直近2月の5.1%から12%程度に上昇すると見込まれている。
今は深く沈む時だ
6カ月で1300億豪ドルを雇用のサポートに
1雇用者あたり1500豪ドルを支援

*豪州当局
公共の場での人との集合を二人までに制限。
自宅での仕事などができない人、生活必需品の購入などを除き、外出自粛を求める。

【シンガポール】
*シンガポール金融管理局
シンガポール経済は今年リセッション入りする
(これまで緩やかな上昇を容認としてきた)通貨バンドのスロープをゼロにする緩和策を実施
シンガポールドルはバンドの中央値の下に速やかに低下
2020年のCPI総合の見通しは-1%-0%
2020年のコアCPIの見通しは-1%-0%
カレンシーバンドは維持

【ユーロ圏】
*ドイツ機械工業連盟(VDMA)
多くのエンジニアリング企業から中国顧客からの注文がかなり増加したとの報告。
中国や韓国の状況はやや改善している。
新型コロナウイルスの影響を受けたと回答した企業は最近2週間で64%から84%に上昇
約半数(45%)の企業が深刻もしくは顕著な影響受けたと回答。
サプライチェインが混乱しているとの回答は、イタリア75%、ドイツ55%、中国51%、フランス36%、米国25%

*独政府経済顧問
独経済は2020年に大幅に縮小。
新型コロナウイルスの感染拡大で2020年上半期のリセッションは不可避。
メインシナリオでは、独経済は今年2.8%縮小、来年は3.7%成長、夏以降は経済状況正常化へ。
セカンドシナリオ(V字型)では、生産停止が広がり、今年は5.4%縮小、来年は4.9%成長。
三番目シナリオ(U字型)では、回復の開始は来年に後ずれ、4.5%縮小のあと、来年は1%成長にとどまる。

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《本日予定されている主な経済指標》

【韓国】
鉱工業生産(2月)8:00
予想 -4.5% 前回 -1.3%(前月比)

【英国】
GFK消費者信頼感(3月)8:01
予想 -15 前回 -7

GDP・確報値(第4四半期)15:00
予想 0.0% 前回 0.0%(前期比)
予想 1.1% 前回 1.1%(前年比)

経常収支(第4四半期)15:00
予想 -70億ポンド 前回 -159億ポンド

【日本】
失業率(2月)8:30
予想 2.4% 前回 2.4%

有効求人倍率(2月)8:30
予想 1.47 前回 1.49

鉱工業生産・速報値(2月)8:50
予想 0.0% 前回 1.0%(前月比)
予想 -4.8% 前回 -2.3%(前年比)

【中国】
製造業PMI(3月)10:00
予想 44.8 前回 35.7

【スイス】
小売売上高(2月)15:30
予想 N/A 前回 -0.1%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ失業率(3月)16:55
予想 5.1% 前回 5.0%

ドイツ失業者数(3月)16:55
予想 2.5万人 前回 -1.0万人

ユーロ圏消費者物価指数・速報値(3月)18:00
予想 0.6% 前回 0.2%(前月比)
予想 0.8% 前回 1.2%(前年比)
予想 1.1% 前回 1.2%(コア・前年比)

【香港】
国際収支(第4四半期)17:30
予想 N/A 前回 718.7億香港ドル(744.5億香港ドルから修正)(経常収支)
予想 N/A 前回 -598.5億香港ドル(総額)

小売売上高(2月)17:30
予想 -40.3% 前回 -21.4%(価額ベース・前年比)
予想 -37.5% 前回 -23.0%(数量ベース・前年比)

【南アフリカ】
貿易収支(2月)21:00
予想 36億ランド 前回 -19億ランド

【ブラジル】
失業率(2月)21:00
予想 11.6% 前回 11.2%

【カナダ】
GDP(1月)21:30
予想 0.1% 前回 0.3%(前月比)

鉱工業製品価格(2月)21:30
予想 -0.2% 前回 -0.3%(前月比)

原材料価格指数(2月)21:30
予想 N/A 前回 -2.2%(前月比)

【米国】S&Pケースシラー住宅価格(1月)22:00
予想 3.25% 前回 2.85%(20都市・前年比)

シカゴ購買部協会景気指数(3月)22:45
予想 40.0 前回 49.0

コンファレンスボード消費者信頼感指数(3月)23:00
予想 110.0 前回 130.7

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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