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政策期待相場への落と穴。今週の戦略は?

達人の予想 

乱高下は続く?

■今週のドル円は引き続き不安定かつ、神経質な展開で上値を抑制する流れが優勢になると考えています。

先週のドル円はこれまでないような不安定な展開となりました。
新型コロナウィルスの感染拡大が世界的に広がり、完全に市場はパニック状態に陥りました。

■この後の実体経済への影響は甚大になる可能性が高く、非常事態宣言や経済対策のための財政出動、追加利下げとこの混乱を終息させるための手段をありとあらゆるカードを出し始めています。

株価においては緊急経済対策期待から週末はすべての市場で買い戻しが優勢になり、一時的にパニックは収まったようにみえています。

過度なリスク回避が抑制され、日本円も一気に買い戻される展開となり、一時108円台を付けるなど急回復ぶりには少々、驚かされました。


■さて、今週の注目は以下の点になります。

・各国の財政出動と追加利下げ

今月に入ってからすでに緊急利下げを行ったFRBですが、先週の混乱を受けてすでに、利下げ期待が先行している中での緊急利下げ・・・。

各国の財政出動と追加利下げですが、日本においても前倒しで日銀金融政策決定会合が行われますが、更なる利下げの深堀とこれまで以上の大量のETF買いに期待が集まっています。

しかし、先週のECB理事会でもそうでしたが、すでにゼロ金利状態での深堀にはかなり慎重になっているようにみえます。

故に日銀においても緩和策という意味合いではかなり限界に近づいている中で、市場は思い切った方向転換を待っています。

■いずれにしても世界的に金融緩和と財政出動は必至、更なる経済対策と継続性が必要となりそうです。
各国がゼロ金利となるとあのリーマンショックの時と同じ道を辿る可能性もあるので、先週末の反発だけで底打ちと決めつけるのは時期尚早です。


■最後のドル円の戦略です。

日足ベースのチャートでは、一時、108円台を付けたことで一旦、極端な下落は避けられたようにもみえます。

確かに、今回の下落に対して半値戻しを突破、200日移動平均線に到達したことでの安心感はあります。
あのリーマンショックの時もそうでしたが、一時的に戻りはあったものの数か月後には再び前回安値を下回ることとなり二けた台の相場になりました。

今回も同様のケースになるのではという認識も持って臨む考えが必要です。

執筆者 平野朋之

執筆者 : 平野朋之|株式会社トレードタイム代表取締役

トレードタイム 平野朋之 ネット証券にてFX事業全般の業務、自己売買部門でのディーラー業務、投資情報室にて日経225の情報発信、セミナー講師を務める。その後投資顧問会社を経て、マーケット情報発信、セミナー講師、独自手法での資金運用業務を行う

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