ドル高円安、株高などを好感
ドル高円安、株高などを好感
米小売売上高などの指標も好調でドル買いに安心感
トルコ0.75%の利下げ。ほぼ予想通りも1.00%の利下げ見通しが多く一時リラ買い
南ア、大方の予想に反して0.25%利下げ
【東京市場】小動き
ドル円は小動きな展開が続いた。109円90銭前後で13銭レンジ。朝方110円手前まで上昇する場面が見られたが、大台に乗せきれず。ペンス副大統領が米中の第二弾協議は第一弾署名の数時間後に始まっていると発言したことなどが買いにつながったが続かず。午後に入ると動きがさらに膠着。
ユーロドルが9ポイントのレンジにとどまるなど主要通貨は軒並みの様子見ムード。
【ロンドン市場】円売りやや先行
朝方は円売りが優勢に。ドル円は110円台を付ける動きが見られた。
もっともその後110円を割り込むなど上値追いには慎重。
クロス円も朝方しっかりの展開となり円安が進行。欧州株の上昇などが支えも
突っ込んだ円売りを避ける動きも。
トルコ中銀は0.75%の利下げ。
利下げ幅の見通しが分かれており、0.75%は中央値ではあったが
ここの利下げ水準としては1.00%が最も多かったこともあり
発表後はややリラ買いに。
【NY市場】ドル高強まる
ダウ平均が260ドル超の大幅高。史上最高値を更新する動きで
ドル円は110円台にしっかりと乗せ110円10銭台での推移。
今週110円台に乗せたときの高値には届いておらず、
上値追いにはやや慎重な姿勢も。
南ア中銀が予想外に利下げ。
ごく一部で利下げ予想が出ていたが、大方は据え置き予想であった。
電力会社エスコムの債務問題などに絡んだ警戒感が背景に。
【本日の見通し】堅調地合い継続へ
米中協議第一弾合意の調印式での合意内容は
事前報道通りで短期の影響は限定的も
イベントクリアでのポジション調整売りもなく地合いは堅調。
その後110円台に乗せてくるなど、上値の意識がかなり強い。
110円台半ばが短期的なターゲット。
その後昨年高値の112円40銭近辺をどこまで意識する格好となるか。
週末を前に海外市場で昨日の株高の調整が入るようだと
いったんドル円も売りが出る可能性も、109円台後半が支えられると
来週も上を意識の展開に。
【本日の戦略】押し目買い
堅調地合いを維持も週末を前に突っ込んだ買いを避けたい
押し目を丁寧に拾いたいところ。
109円75銭割れで目先のストップも。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《1/16 木曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 109.90 1.1150 122.55
高値 110.18 1.1173 122.87
安値 109.86 1.1128 122.50
終値 110.16 1.1137 122.68
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《1/16 木曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 23933.13 +16.55
DOW 29297.64 +267.42
S&P 3316.81 +27.52
Nasdaq 9357.13 +98.44
FTSE 7609.81 -32.99
DAX 13429.43 -2.87
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《1/16 木曜日の商品市場》
NY原油先物2月限(WTI)(終値)
1バレル=58.52(+0.71 +1.23%)
NY金先物2 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1550.50(-3.50 -0.23%)
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《1/16 木曜日に発表された主な経済指標》
【日本】
機械受注(11月)8:50
結果 18.0%
予想 2.9% 前回 -6.0%(前月比)
結果 5.3%
予想 -5.3% 前回 -6.1%(前年比)
国内企業物価(12月)8:50
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 0.2%(前月比)
結果 0.9%
予想 0.9% 前回 0.1%(前年比)
【英国】
RICS住宅価格指数(12月)9:01
結果 -2.0%
予想 -8.0% 前回 -11.0%(-12.0%から修正)
【ユーロ圏】
消費者物価指数(確報)(12月)16:00
結果 1.5%
予想 1.5% 前回 1.5%(前年比)
結果 0.5%
予想 0.5% 前回 0.5%(前月比)
調和消費者物価指数(確報)(12月)16:00
結果 1.5%
予想 1.5% 前回 1.5%(前年比)
結果 0.6%
予想 0.6% 前回 0.6%(前月比)
【トルコ】
中銀政策金利(1月)20:00
結果 11.25%
予想 11.25% 前回 12.00%(トルコ中銀政策金利)
【南ア】
中銀政策金利(1月)22:10
結果 6.25%
予想 6.50% 前回 6.50%(南ア中銀政策金利)
【米国】
小売売上高(12月)22:30
結果 0.3%
予想 0.3% 前回 0.3%(0.2%から修正)(前月比)
結果 0.7%
予想 0.5% 前回 0.1%(コア・前月比)
輸入物価指数(12月)22:30
結果 0.3%
予想 0.3% 前回 0.1%(0.2%から修正)(前月比)
結果 0.5%
予想 0.5% 前回 -1.3%(前年比)
新規失業保険申請件数(01/05 – 01/11)22:30
結果 20.4万件
予想 21.8万件 前回 21.4万件(前週比)
フィラデルフィア連銀景況指数(1月)22:30
結果 17.0
予想 3.8 前回 2.4(0.3から修正)(フィラデルフィア連銀景況指数)
企業在庫(11月)00:00
結果 -0.2%
予想 -0.2% 前回 0.1%(0.2%から修正)(前月比)
対米証券投資(11月)06:00
結果 229億ドル
予想 N/A 前回 315億ドル(325億ドルから修正)
【南アフリカ】
中銀政策金利(1月)22:10
結果 6.25%
予想 6.50% 前回 6.50%(南ア中銀政策金利)
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《1/16 木曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【米国】
*ペンス米副大統領
米中第一弾合意の調印式署名の数時間後に、すでに第二弾合意に向けた議論が開始された。
*ナバロ米大統領補佐官
米中貿易協議第2弾の懸案としてアンフェアな補助金が含まれる。
【中国】
*劉鶴中国副首相
中国経済の1月のデータは、経済見通しが予想よりも良いことを示している。
2019年のGDP(国内総生産)成長率が6%を超えたとみられる。
*中国の劉副首相
通商協議第二弾の交渉はすぐには開始しないだろう。
第一弾の実施状況を確認後、第二弾交渉は急がず。
(香港紙SCMP)
【イラン】
*ロウハニ・イラン大統領
駐留する欧州軍、今日は米国兵士、明日は欧州兵士にも危険が及ぶ可能性がある。
【ユーロ圏】
*独産業連盟(BDI)
今年のドイツ成長率は0.5%と予測。
季節調整済みでは0.1%と予測。
ドイツ経済の停滞は、主に製造業の不況が原因。
*ECB理事会議事録
データは弱い方向性だが、成長ダイナミクスは安定化。
コアインフレが緩やかに上昇するデータがある。
金利水準はまだリバーサルレートではない。
ECBの政策が銀行収益に与える影響は依然ポジティブ。
世界的な貿易摩擦の緊張は改善してきている。
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《本日予定されている主な経済指標》
【中国】
実質GDP(第4四半期)11:00
予想 6.0% 前回 6.0%(前年比)
鉱工業生産(12月)11:00
予想 5.9% 前回 6.2%(前年比)
予想 5.6% 前回 5.6%(年初来・前年比)
小売売上高(12月)11:00
予想 7.9% 前回 8.0%(前年比)
予想 8.0% 前回 8.0%(年初来・前年比)
【日本】
第3次産業活動指数(11月)13:30
予想 1.0% 前回 -4.6%(前月比)
【ユーロ圏】
ユーロ圏経常収支(11月)18:00
予想 N/A 前回 324億ユーロ(季調済)
ユーロ圏消費者物価指数・確報値(12月)19:00
予想 0.3% 前回 0.3%(前月比)
予想 1.3% 前回 1.3%(前年比)
予想 1.3% 前回 1.3%(コア・前年比)
【英国】
小売売上高(12月)18:30
予想 0.6% 前回 -0.6%(前月比)
予想 2.7% 前回 1.0%(前年比)
【米国】
住宅着工件数(12月)22:30
予想 138.0万件 前回 136.5万件
住宅建設許可件数(12月)22:30
予想 146.0万件 前回 148.2万件
鉱工業生産(12月)23:15
予想 -0.1% 前回 1.1%(前月比)
設備稼働率(12月)23:15
予想 77.1% 前回 77.3%(前月比)
ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値(1月)18日0:00
予想 99.3 前回 99.3
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執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長
1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員