ポンド堅調 流動的だが少なくとも合意なき離脱は選択肢から排除=NY為替
ポンドの堅調な推移が続いている。先ほど、英下院議長がジョンソン英首相のEU離脱案の採決を認めないと伝わったことで振幅は見られたものの、ポンドドルは1.29ドル台後半の水準を堅持している。
ポンドドルは5月以来の1.30ドル台をうかがう展開が続いており、ポンド円も141円台を試す展開を続けている。両通貨ペア伴に200日線を上振れる展開。
週末の英下院がジョンソン英首相がEUと合意した離脱協定を採決できなかったことで、ポンドは売りが強まったが、一時的な動きに留まり買戻しが優勢となっている。この動きが逆に議会通過の可能性を高め、合意ありの離脱に楽観的な見方が広がっているようだ。一部からは、週末の動きからEU離脱が協定批准を済ませた上での離脱となる確率を70%に引き上げる声も出ている。
議会が批准しなくても、先日英議会が成立させた法律上、ジョンソン首相はEUに対して離脱延期の申請をしなければならない。事態は依然として流動的ではあるものの、少なくとも合意なき離脱という最悪のシナリオは選択肢から排除されており、ポンド買い戻しの安心感につながっているようだ。
ただ、離脱がスムーズに実施されたとしても、今度は英ファンダメンタルズに焦点があたれば、ポンドの上値には慎重にならざるを得ない部分もありそうだが。
GBP/USD 1.2989 GBP/JPY 140.97 EUR/GBP 0.8587
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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