ドル円は106円台後半 明日は米雇用統計=NY為替
NY時間の終盤に入ってドル円は106円台後半での推移となっている。この日発表になったISM非製造業景気指数が予想を下回ったことで、市場にリスク回避の雰囲気が広がり、ドル円も一時106円台半ばまで下落している。
ただ、米株式市場で一時300ドル超下落したダウ平均が急速に下げを取り戻し、ドル円も買い戻しが出ている。一方で107円の水準も重くなっているようで106円台に留まる展開。
指標が弱かった半面、FRBの利下げ期待が急上昇しており、CMEがFF金利先物の取引から算出しているFEDウォッチでは、10月末のFOMCでの利下げ確率は90%超まで急上昇しおり、ほぼ確実と見ている状況。前日は77%だった。株式市場は逆に期待感から買い戻されているが、為替市場ではドル売りが強まっており、ドル円の上値を抑えている状況。
ドル円は21日線や100日線を下放れする動きが加速しており、下値警戒感が高まっている。
明日は米雇用統計の発表が予定されており注目される。非農業部門雇用者数(NFP)は14.5万人増が予想されている。NFPはここ数ヵ月、20万人を下回る増加数が続いているが、完全雇用に近い中では自然な動きと捉えられており、パウエルFRB議長もその認識を示していた。予想通りであれば、雇用は力強いとの認識に変化はないと思われる。ただ、今週発表のISM景気指数で雇用指数の低下が顕著に出ていることから警戒感は高まっているようだ。
また、底堅い内容だったとしても、FRBの利下げ期待には変化はないものと思われる。
USD/JPY 106.87
MINKABU PRESS 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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