イタリアとドイツの10年債利回り格差が過去1年で最小=NY為替
ユーロドルはトランプ大統領の発言で瞬間的に1.13ドル台に上昇する場面が見られたものの短期的な動きに留まっており、全体的には1.12ドル台後半での推移が続いている。この日発表の米経済指標も弱い内容が相次ぎFRBの利下げ期待からドル売りが優勢となっているものの、ユーロも上値が重い。ECBも追加緩和期待高まっており、ユーロ買いにも積極的にはなれないようだ。
欧州首脳は次期ECB総裁のラガルドIMF専務理事を指名してきたが、ラガルド氏も景気をサポートする追加緩和に積極的とも見られており、欧州債の利回りも低下が続いている。
なお、イタリアとドイツの10年債利回りの格差が過去1年で最小となった。ドイツ債には景気の先行き懸念から逃避買いが入り、利回りはマイナス幅を拡大させている一方、イタリアはEUが同国の予算修正を了承しており、財政赤字を巡る制裁手続きを回避しており、それを好感したイタリア債への買いが利回りを押し下げている。
ユーロドルは1.13ドルちょうど付近に来ている、21日線が上値抵抗に変化しつつあり、再び下向きの流れ回帰の兆候を見せている。
EUR/USD 1.1283 EUR/JPY 121.65 EUR/GBP 0.8973
minkabu PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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